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猟師

 猟師は木こりと別れた後、ゆっくりと村から離れていった。木こりと一定の距離ができたところで、静かに木こりの後をついていった。

 漁師は木こりをおとりにして、様子を見るつもりだった。長年の経験もありいち早く、村の異変を感じ取り、彼はこの村には関わってはいけないと感じていた。しかし、依頼を受けた以上、一定の仕事をこなさないといけないという責任感もあり、木こりをおとりにして、離れたところから調査をするという結論に至っていた。

 彼の弓の技術は超一級品で、100メートル離れたところから正確に的を射ることができた! 漁師はおとりにしているとはいえ、木こりを見殺しにするつもりはなく、自らの弓で何者が現れても打ち倒すことができると確信していた。


「何だ、あれは?」

 木こりの前に現れた、異様の存在に猟師の鼓動は強く鳴り響いた。極限の緊張の中、猟師は弓に矢をつがえた!

「なっ!」

 彼が矢を放つ間もなく、木こりの首が地面を転がった!

 漁師は全身にこれまで感じたことがない悪寒が走った。今すぐに逃げなければ! 猟師の全身の細胞が彼にそう告げていた。しかし、それと同時に、動けばすぐに気づかれて追いつかれてしまう! 彼はそう感じてしまった! そして彼は矢を放った! 放つしかなかったのだ! その時漁師は自らと、犬の化け物の目が合ったことに気づいた!

「ふふふ、死ね! 犬ころが!」

 彼の魂は全力で叫び放った! しかし、それだけであった・・・・

 彼の放った矢は、200メートルほど草原を飛翔し、やがてゆっくりと地面に突き刺さった。

 しかしこの時彼の魂はすでにこの世にはなかった・・・・


 猟師が人生最後の矢を放ったころ、冒険者たちは一件の民家の中にいた。

「なんだよ、アレ!」

 村からの出口を探していた彼らは、数体の徘徊する首なし死体と遭遇していた。首なし死体たちは、一様に剣を持ち、あたりを警戒するようにしていた。

「わからん! そんなことより、さっさとずらからないと、本当にやばい気がしてきた・・・・」


「お兄ちゃん!」

 突然冒険者たちの背後から声がかかった! 彼らは心の外から驚いたが、さすがはベテランとでもいうべきか、声をあげることなく、構えをとって振り返った。


「お兄ちゃん・・・・」

 そこには、小さな女の子が目を潤ませながら、彼らを見ていた。


「なんだ村人か! まだ生きてる人間もいたのか! 大丈夫だ! おれたちが助けてやる、安心しろ」

 そういうと、冒険者のリーダは優しく少女の腕を掴んで、民家を出ようとした。

「ん? 」

 彼は、少女の手を引いたはずが、全く前に進まないことに少女が少女でないことに、すぐに気づいた! そして、そのまま自らの手首を剣で切り落とした!

他の2人もすぐに、展開し、少女の周りを囲み攻撃態勢に入った。

「リーダー、大丈夫か?」

 冒険者の女はリーダーの手首を横目で確認すると、手首からは血が噴き出していた!


「ボトッ」

 少女は冒険者のリーダーの手首を放り投げた! その色はどす黒く変色し、あと一瞬でも判断が遅れていたら、リーダーの命が終わっていることを告げていた。


「へええ、あんたたち、見た目よりか、かなり優秀なんじゃなーい?」

 少女は自身の手に付着したリーダーの血を長い舌で嘗め回している!


「やはり、化け物か!」

 冒険者たちは、少女を警戒しながら必死に逃走ルートを探しているのだった。


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