釣り
「おおっ! こいつは大物だ!」
ディアは釣りを楽しんでいる。メイスンはディアの釣った魚を串に刺して焼いていた。
ディア達は悪魔のため、食事の必要はないが、楽しむために食事をとることは可能であった。
それを知ったディアは、やはり生きている楽しみの一つは食事だということで、魚をとってメイスンに振る舞うことにしたのである
ディアは草原を3日歩いて、渓流を発見したときは喜びでメイスンを抱きしめて、硬直してしまったメイスンの事を思い出して一人笑ってしまった。そんなメイスンが今や自分の釣った魚を焼いてくれている・・・・
「こうしていると夫婦・・・・親子の様にみえるかな・・・・」
一人で山奥に住むつもりだったディアだったが、誰かとこうして過ごす人生もいいものだと感じていた
「よしそろそろ焼けただろう、食べるか!」
2人は渓流にいたアユのような魚にかぶりついた。
「美味しい!」
メイスンは思わず声を出してしまった!
「だろう! どれどれ・・・・おお、これは旨いな!」
ディアは一心不乱に魚を食べているメイスンを見て、とても幸せな気分だった。
「魚を食べるのは初めてなのか?」
「はい、食事をすること自体が初めてです!」
食事をとることができるとは言っても、実際に実行するのは一部のグルメ好きの悪魔だけだと、メイスンは教えてくれた。
「それにしても最初はどうなるかと思ったが、ずいぶんそれなりに会話もできるようになってきたな!」
ディアはメイスンとの暮らしも悪くないと密かに感じていた。
「この辺りに小さな小屋でもたてるぞ!」
「それでは、早速手配して、御身にふさわしい城を建てさせていただきます」
メイスンは念話で部下に命じようとした。
「待て! そういうことではないんだ! オレは自給自足の生活がしたいんだよ! だから誰かに建ててもらう必要もないし、城もいらない!」
ディアは声を荒げた。
「それにな、こういう時のためにいろいろと勉強してるんだぞ!」
ディアは自慢げに握りこぶしを作っている。
「は、はぁ・・・・ディア殿が、そうおしゃるのでしたら・・・・」
メイスンはディアの言っていることがよくわからなかったが、ディアに従うことにことにした。
何者かの気配にメイスンの表情が変わった。
「ガサガサガサ」
渓流のわきにある笹が揺れた!
「何者だ!」
メイスンはどこからか剣を取り出して、ディアの前に躍り出た。
「さっさと、姿を現せ! さもなくば、そのまま焼き尽くすぞ!」
メイスンはが手をかざすと巨大な火の玉が現れた!
「ゴオオオオオオッ」
火の玉は数千度の高温で、一瞬であたりを焼き尽くす威力なのは誰の目から見ても明らかである。




