目覚め
「んーっ・・・・」
吾郎はゆっくりと目覚めた! そして思いっきり伸びをした。ずいぶん深く眠っていたようで吾郎の目覚めは、どこかすがすがしいものだった。
「よく寝たなー!」
吾郎は伸びをしながらゆっくりと目を開いた。その光景はあの洞窟の中だった。吾郎は瞬く間に気を失う前に起きた出来事を思い出した!
「・・・・・・・・」
「そうか、夢だったのか! オレ疲れてて夢見てたのか!」
吾郎は、安心してゆっくりと笑顔で立ち上がった。
「おはようございます! わが主!」
吾郎の背後から突然澄み渡るような美しい声がした。
「わあああっ」
吾郎は誰もいないはずの場所から声がして、前のめりに大きく転んでしまった。それと同時に慌てて声が聞こえた方角を振り返った。
そこには吾郎がこれまで見たこともないような美しい女性が、片膝をついて跪いていた。
「だ、だれ・・・・?」
吾郎は、再び大きな声を発した。その声は洞窟の中に響き渡った。
「シャーリーでございます」
その女性は膝まずいたまま答えた。
「えっ? そういうことではなく・・・・」
吾郎は戸惑いを隠せなかった。
「悪魔神様は、永い眠りから目覚められたばかりでお疲れのご様子・・・・このシャーリーになんでも、御命じくださいませ」
女性は、そういうと再び静かにひれ伏している。
「悪魔神・・・・何言ってるんだ・・・・痛い娘だ・・・・」
吾郎はとりあえず、女性を刺激しないように話を合わせることにした。
「聞きたいことがあるんだが・・・・いつから、そこに?」
「悪魔神様の封印が解けた時に、私の封印も同時に解けました。その時からでございます」
女性は全くふざけた様子もなく真面目に返答した。
「封印って・・・・」
吾郎は思わず眉を寄せた。
「それって、どれくらい前?」
「1万年でございます。 悪魔神様は封印が解けた後、お眠りでございました」
女性はまたも真面目な声で返答した。
「1万年って・・・・、やっぱり痛い娘だ・・・・」
吾郎は心の声が漏れてしまった。




