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カバは美味しいかも

「もう、あんたたちは! とにかく、そんなことでいいあっててもしょうがないでしょ! あのカバに話を聞くわよ!」

 リウはそういうと、ディアとランドの腕をつかんで馬車の方に歩き出す。少女も状況がよくわからないまま、3人の後を追いかけた。

 ディアとランドは、気がすすまなかったが、リウの言う通りだと思い、渋々ながら腕を掴まれながら馬車へと向かった。


「ちょいと、かばさん!」

 リウは馬車の御者台にかたまったまま、動かないでいたカバに声を掛けた。


「ちょいとって・・・・」

 リウの掛け声に小さい声ながら突っ込んだランドであったが、リウに後頭部を叩かれて、それ以上は何も話さなかった。


 リウはしばらく、カバの反応をまっていたが、何も返答がなかった。

「ちょっと、あんた聞こえてるの? 話できますか? もしもーし!」

 リウはカバのあまりの反応のなさにイラついているようだった。


「な、何この人間・・・・怖いよ! ママーっ・・・・」

 カバは人間4人が眼前に現れ、さらには何やら怒っているように話しかけられて、恐怖でますますパニックになっていた。


「やっぱり獣人じゃなくて、獣だから話できないんじゃない?」

 リウはランドにきつめに話をふった。


「オレは別に話ができるなんて言ってないぞ!」

 ランドは必死にリウに返答した。


「だけど、おれが会った狼は普通に話していたけどな・・・・」

 ディアは顎に手をあてて、首を傾げた。


「狼は知らないけど、あのカバは、きっと話せないのよ! ってことは、やっぱり獣人じゃなくて、ただの獣なのよ!」

 リウは何故か嬉しそうだった。


「もう、それはどっちでもいいってさっき言ってなかったか?」

 ランドがそういうと、再びリウに後頭部を叩かれた。


「お腹すかない?」

 リウは口角をあげて2人に問いかけた。


「ま、まさか・・・・」

 ランドは引きつったような顔になった。


「私、かばって食べたことないけど、きっと豚肉みたいに、美味しいと思うのよね!」

 リウは満面の笑みだった!


「まあ、確かになんとなく体系としては似ているような・・・・」

 ディアはリウの意見に満更でもなさそうだった。


「ちょ、ちょっと待て! 2人とも本気なのか!」

 ランドは慌ててリウに確認した。


「なによ、じゃあランドは食べなくてもいいわよ!」

 リウの中ではもはや食べることは確定していた。


「い、いや、二人が食べるならオレも食べるよ!」

 ランドもようやく納得したようであった。


 3人の会話をずっとしずかに聞いていて、恐怖で完全にパニック状態に陥っていたのは御者台のカバであった。

「た、食べられるーっ・・・・」


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