けれどって、みんな書くけれど
硬い表現だと思うんでしょうね。でも「だが」の方が自然なんですよ。例文をご覧ください。
【例文1】
周囲を見渡し、改めて場内の女性たちを観察したけれど、そもそも話してみたいというような人は見つけられなかった。
【例文2】
周囲を見渡し、改めて場内の女性たちを観察したが、そもそも話してみたいというような人は見つけられなかった。
上記の例文は、三人称で書いたものです。最近は「けれど」を使う人が多いので、【例文1】の方が見慣れてるかもしれませんが、「だが」系統の接続詞が硬いということは、ありません。
硬さ、やわらかさで言うなら、【例文1】は、「周囲を見渡して」と、「て」を入れる方が統一感があります。この項目はどっちが正解、不正解という性質のものではないので、あとは各自の好きな方を選んでください。
とはいえ、私は今後も【例文2】を使うし、こっちがより自然に文章が読める、適した流れだと思っています。これは私が教える、私の技の本なので、自信を持って【例文2】を勧めます。
ちなみに一人称でも、まるきりそのまま使えますが、私ならこう書きます。
【例文3】
私は周囲を見渡し、改めて場内の女性たちを観察した。でも、そもそも話してみたいというような人は見つけられなかった。
三人称だと一文でまとまるものも、一人称なら変わる場合もある。先の項※ でもお話した通り、「作者」が出てしまわないよう、語り手の年齢層などに合わせて、接続詞の調整を忘れずに。
※電子書籍にのみ収録