表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/130

83

 一般市民の街との境界線は、見なくても分かる。そこに多くの軍人が立っている。しかも全員がライフルを構えている。

 それは僕達に向けての仕様ではない。普段からそうしているらしい。

 だから当然、僕達仕様の軍人も待ち構えていた。境界線上ではなく、左右と背後にビッシリ軍人が詰まっている。

 いつの間に囲まれていたのか、僕も彼も気がつかなった。

 私は見てたよ。

 どうやら彼女だけは見ていたようだ。僕の背中でキョロキョロ目玉と首を動かしていた。

 ちょっと前から怪しい影はちらほらと動いていたらしい。姿を見せることはなかったけれど、誰かが後をつけていることは感じていた。彼女はなかなかに鋭い。顔を向けていたとはいえ、僕達が気がつかなかった気配を感じ取るのは凄いことだ。その姿を一気に表したのは、僕が彼の恋人にぶつかった瞬間だった。一瞬の隙を逃さないのが、暗殺者の習性だ。

 どうやって乗り越えればいいのか、僕には分からない。全員を倒す必要があるとしたら、それは難しい。ざっと見回しただけでも五十人はいる。時間も相当かかるだろう。

 境界線さえ越えればいいのだろうか? 境界線には壁がある。天井まで伸びた壁だ。その壁に一つのドアが見えるけれど、その向こうに行けばゴールなのか? そこでは誰も銃を構えて待っていないのか? そうだとしたら勝機はある。まずはあのドアを開ければいい。そして中に突っ込んでいく。その間に殺されなければ勝ちっていうわけだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ