23/130
23
その日も部屋に帰ってからはそれまでと同じように過ごしていた。食事のメニューは特別ではなくなっていたけれど、ほんの少し量が多くなっていたようには感じられた。お腹が一杯になることが幸せなんだって、そのときはまだ気が付いていなかったけれど、満腹になって横になることは気持ちがいいものだった。
練習場がこれほど近くにあるとは知らなかった。窓とは反対側にあるため今まで見ることが出来ないでいた。
練習場までの間にはいくつかの建物があり、大きな道路も一つ超えて行く。山積みのトラックは、その道路でも見ることが出来た。