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眠りの世界の友達は、いつまでもテレビゲームをしている。大人になった今でもその世界から抜け出せないでいる。今ではパラパラのアニメーションを作ろうと僕が提案しても、テレビの前から離れられないでいる。
テレビゲームさえ存在しなければ、暇な時間の潰し方は簡単だった。夜空を見上げればいい。窓からでも十分に楽しめる。星を見ていると物語が思い浮かぶ。星と星を結んで絵を作る。楽しい時間が過ぎるのは早い。
曇り空には別の楽しみがある。雲は毎日形を変える。目に見える速度で動く。ときより見せるお月様は感動的だ。空には無限の想像が広がっている。
どんな妄想をしているときにでも、眠気は正確に訪れる。僕はそれに逆らわない。洗面所で歯を磨いて寝室に向かう。ベッドはいつの間にかメイキングされている。僕には記憶がない間に部屋の掃除も済んでいる。天井から流れる音楽が僕の瞼を閉じていく。
家にいるときの一日はこうやって流れていく。