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ここでいきなりネタバレしてしまうけれど、彼女はおじさんの娘なんだそうだ。それも血の繋がりがちゃんとある。
これは余談だけれど、ロボットも子供を産む。人工人間もそうだ。基本的にロボットの構造は人間を真似ている。臓器や骨格も成長をする。ただ単純にその始まり方が違うだけだ。って言うけれど、ロボットの始まりは分かっていても人間の始まりは分かっていないんだけれどね。
ただし、人間とロボットでは子供は産まれない。
彼女はロボットなんかじゃなかった。純粋な人間だったんだと知った。おじさんが人間だからっていう理由もそうだけれど、本人の記憶以前に一般市民の街に暮らしていて、そこでは子供時代からの有名人だった。
彼女は映画スターだった。
そして彼女は当時から自由奔放だった。政府にも発言出来るのは彼女だけだった。ロボットへの批判をしても許されていた。ある事件の前までは。
言葉は時に暴力になる。彼女の言葉は無意識ではあったけれど、多くの人やロボットを傷つけてしまった。
まぁ、そのおかげで俺達のグループは誕生したんだけれどない。
なんて男は言い、こう付け加えた。
実質俺達のリーダーはミカだっていうわけだ。
彼女はこう言ったんだ。
この世界はつまらないわ。戦争なんてお金しか生み出さない。お金があってもロボットは半永久的に死なないから必要ないわよね。そもそもさぁ、ロボットって人間が生み出したのよね? なんで支配されてるのかな? 人間ってお馬鹿なの?
最後の三言で両者に火がついた。