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 そろそろ行くぞ!

 男はそう言うと、歩道との境を示す柵を飛び越えて走って行く。

 急いでついて来い!

 男は振り返らずにそう言った。僕は彼女を持ち上げて柵の向こうに先に行かせる。急がないと危険を感じるよ。彼女にそう言った。先に走ってくれとの思いだったけれど、彼女は動かない。僕が柵を飛び越えるのを待っている。

 僕と彼女は手を繋いで並んで走った。まだまだ距離はあったけれど、左右から車が迫ってくるのを感じる。信号が変わったってことだ。

 道路は四車線ある。手前の二車線は右側から車が走ってくる。奥の二車線は左側からやってくる。中央には低めの柵が伸びていている。男はなにもないかのように飛び越える。僕は少し迷ったけれど、彼女に顔を向けて確認した。彼女はうんと頷く。僕はタイミングを合わせて彼女の手を持ち上げながらその柵を飛び越えた。カツンッという音が聞こえたけれど、無視をして走り続ける。彼女の靴が柵に当たっただけだと僕は思っていた。

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