ふたと底はまだ開かない
波打ち際、目覚めたアリスはのそりと起き上がるとイコールを探してきょろきょろ。
少し離れたところにイコールが倒れていて、アリスはイコールを抱き起した。
「イコール、イコール、死なないでっ」
イコールがうっすらと目を覚ますと、アリスを見つけて微笑。
「泣かないでアリス・・・僕の愛しいひと。泣いたらまた、大変だ・・・」
「そうね。そうね」
アリスは泣きそうになったのを我慢。
「アリス・・・僕が助かる方法を思いついたんだ」
「何?できるかぎり協力するわ」
「僕を幸せでいっぱいにするんだ」
「まぁっ、どうしたらいいのっ?」
「キス、してくれ」
「分かったわっ」
アリスはイコールのおでこにキスをしました。
「うん、あの・・・」
しばらく様子を見るアリス。
イコールのほほにキスをする。
しばらく様子を見てみる。
とうとう唇にキスをして、アリスは自然と閉じた瞳を開いてイコールを見た。
イコールはアリスの後頭部に手をもっていくと、ぐいとひっぱって唇を吸った。
アリスを放すと、上半身を起こす。
「うん・・・こんな妙なところでも、生きていける気がする・・・」
アリスは耳に入った涙海の水分を片耳からおいやっている所だった。
イコールを見る。
「え?」
「いや、なんでもない・・・」