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これは謎を解く鍵かもしれなくて

「ねぇ、アリス?」

「うん?」

「鍵」

「鍵?・・・あっ」


 アリスは鍵を、ガラスのテーブルの上に置いたまま小さくなったことに気づいた。

 見上げてみると、テーブルの卓の裏から光る鍵の存在を確認。

 アリスは、複雑なガラステーブルの脚を何度もすべりながら上ろうとした。


「イコール、馬になってちょうだいっ」

「まっぴらごめんだ」

「じゃあ、どうするのよっ?」

「なにを怒っているのかあまりよく分からない・・・」


「はぁ・・・」


 アリスは休憩をとることにして、大きなパイを再度見つけた。


「ねぇ、アリス。チョッキウサギが扇子を落としたようだよ。なんてナンセンス」

「なにがナンセンスなの?」

「『ウサギ』って名前書いてある。自分の持ち物に名前書くってダサいよ」


「知ったことではないわ」


 アリスはお腹が空いてきたので、パイにかじりついた。

 飲み込み、すると途端に身体が天井に頭をぶつけるほどに大きくなってしまう。


「どうしよう、どうしようっ?」

 アリスは慌てて、転んでしまいました。

「いったぁーーいっ」

 ドスンとしりもちをついたアリスは、はっとしました。


「イコールっ?イコールっ?いやだ、どうしようっ?潰しちゃったのっ?」


 アリスは懸命に部屋中を見渡しました。


「イコールが・・・いないっ・・・」

 アリスの目から、ぽろぽろと涙が出てきて、アリスは泣き出した。


「イコールっ、イコールっ」


 わんわんと泣き出したアリスの涙で、部屋中に涙が満ちてきました。

 それは壁にぶつかって、波を起こし始める。

 アリスは泣き続ける。


 そこにイコールが、アリスの足をつたって現れた。

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