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私の宝物を探して~返してよ?それは私のものだから!~  作者: 花月夜れん
後編

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72/97

見つけた

「それじゃあ、たまたま飛ばされた先にアルベルトがいて、たまたま一緒にアイツから逃げてたってだけか」


 私はこくこくと二回頷いた。アルテの大剣、ヤツに触ったのよね……。ちょっと離れたいけど、手を掴まれて距離がとれない。


 ちなみにヤツはアルテとグリードによって、撃退済みだ。


「アルベルト様!」

「殿下!」

「シロナ、マルクス」


 アルベルトの付き人、二人の白服さんがきた。一緒にここにきてたんだ。まあ、一人でこんなところにはこないか。


「ご無事でしたか」

「あぁ、すまないな。どうしても耐えられず、走り出してしまって」


 アルベルトって、ヤツが苦手だったんだ。意外。ストーリーでは触れられていなかったけど、なんだか、面白いかも。ヒーローでも苦手なモノってあるんだ。こういうところって、見せたら駄目なのかなぁ。人間らしくていいと思うけれど。


「そうだ、エリナ!」

「はい?」


 アルベルトが手を出せとジェスチャーするので手を出すと、ぽんとオレンジ色のまるい宝石を渡された。


「何ですか、これ?」

「幸運の宝石だ。これでかわりになったりしないだろうか?」


 幸運の宝石? 私は手渡された宝石をじっと見た。夕焼けみたいな、アルテの金色の瞳みたいな、きれいな色。

 幸運の宝石って、もしかして話を聞いてかわりになりそうな物をわざわざ探しにきてくれたってこと?


「負けた時の言い訳にされたくないからな……。最初はアルテに渡すつもりだったが、また腕輪がかわっているようだな」

「アルベルト、お前いいヤツだな」

「エリーナを取り返すためだ。お前のためじゃない」


 きっぱりとこちらを見ながら彼は言いきる。


「ハイエアートに乗るのは僕達だけだ。神聖力も関係なく、僕自身の力でお前に勝つ」

「面白いな!」


 はー、やっぱり自分が楽しいから勝負に乗ったんじゃないですか? これ。


「エリナには何からも守る、護衛をつける。勝負は二日後だ!」

「あの――」

「わかった!」


 景品は話から置いていかれる。まあ、彼が取り戻したいのはエリーナであって私じゃないから、仕方がないか。あれ、でも? 私の事がわかってるなら、なんでまだ勝負するんだろう?


 私は頭に「?」を浮かべながら、彼らの会話を聞いていた。


「では、戻るぞ!」

「はっ!エスケープ!」


 宝石を渡し終えたからなのか、アルベルト達は、私達の前から姿を消す。二日後にレースと言い残し……。


「ねえ、アルテ。アルベルトは私の事、知ってるみたいだよ?」

「ん?」

「なのに、なんでまだレースするのかなぁ?」

「あー、そりゃぁ、男のプライドだろ」

「はぁ」


 どうやら、私にはよくわからない理由があるようだ。


 ◇


「あれ、待ってこれすごくない?」


 まさかのダブル発見。そう、これでコンプリート。


「大きな琥珀と、……これ」

「鍵か?」


 手のひらくらいの大きさで、色とりどりの宝石に飾られたきれいな鍵。


「そうそう、それがクロテッドプルートを飲み込んだダンジョンへの入り口の鍵だよ」


 突然、子どもの声が響く。


「ユウ!」

「ラストナンバーおめでとう! それが発見されて、やっと新しい場所がアップデートされるし、ゲームのアルテ君の願いに繋がるね」

「それって、じゃあ、アルテも、もう戻れるんだよね。腕輪さえ見つかれば」

「そうだね、って、えりなちゃん。それ――」


 ユウが近づいてきて、顔を寄せてくる。


「見つかったみたいだねー」


 にんまりと笑ったと思ったら、ぱちんと指をならしていた。


「これは――」

「何? 何?」

「トリプルおめでとうだね」

「え?」


 ユウが何時ものように姿を消す。


「おめでとうって何?」

「エリナ、髪飾りに宝石が」

「え?」


 パチリと外し、髪飾りを見ると真ん中のくぼみに先ほどもらった宝石と同じ色の石がはまっていた。

 宝石を確認しようと、入れた袋を覗くと中には何もない。


「同じ色だ」

「え?」

「俺がつけていた腕輪と同じ色の宝石」

「それじゃあ!! まさか、これって――」


 見つけた? アルテの腕輪。それじゃあ、今から私達、戻れる?

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