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私の宝物を探して~返してよ?それは私のものだから!~  作者: 花月夜れん
後編

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他の人がいるのに

「そうか、なるほど」


 キラキラした大きな宝石みたいなものをじっと見つめる私達。これはサンスコーンから取り寄せたという、魔法核(マジックコア)。この国のハイエアートも、組み換えるだけで、一人の魔力で空を飛べるようになる代物らしい。それを、アルベルトからアルテ宛に預かってきたと、今朝グリードが渡してきた。


「ルミナスに渡さないとだな」


 ひょいと持ち上げ、下からも見てみるアルテ。宝石を通った光が彼の顔に小さな虹を作る。


「……日時は、もう少しお待ちをとのことです。やらなければいけないことが出来たとか」

「そうか、まあこっちも探し物があるからちょうどいいな」


 腕輪を見つけないと、アルテ一人の操縦は危ないもんね。場所がわかってるんだから、きっとすぐ見つかるはず。

 アルベルトのやることが終わるより先に見つけなきゃ!


「じゃあ、さっそく探しにいくか。なんだかんだ、久しぶりになってしまったしな」


 トレジャーハントはそういえば、久しぶりな気がする。何でだろう、あんなに夢中だったのに、今はそこまで頑張らなくていいやって思ってしまう。

 見つけなきゃ、いけない。だけど――。


 ◇


「さすが、この国の最強魔術師だっけ? すごいな」

「……たまたま、相性がいい日だっただけだろう」


 謙遜しているけれど、やはりダンジョンの時はグリードがいると攻略がすいすい進む。私、アルテ、グリードの三人で今日からダンジョンに行くことになった。

 今日のダンジョンは土トンネルの中。まるでモグラにでもなった気分が味わえる。

 ちなみにボスはというと……。


「また跳ぶぞ! そこ避けろ」

「了解!」

「いてぇ!」


 大きなウサギ型のモンスター。サングラスをかけて悪そうな見た目。跳び跳ねて、石が飛んでくるのと、どこからか人参を引っ張り出してきて投げつけてくる。ちなみに、人参がふってきて、やられたのがアルテ。

 もー、ウサギさん、食べ物を粗末にしちゃだめだよー!!


「あと三本ほどだと思います」

「そうか!」

「本当なのか?」


 全力で攻撃を避けつつ、私達はウサギが人参を投げ終えるのを待っている。

 この子は十本人参を投げると、もうない!? と、キョロキョロして逃げていくのだ。


「よっし、これで最後だな」


 最後の一本をアルテが半分に切り落とす。

 ウサギが決まり通りにキョロキョロして、逃げ道からぴゅんと走って逃げた。


「よかった。これでお宝ゲットだ」


 アルテのところに行き、手を引っ張る。あとついでに、人参アタックを受けたところをウィンディーネで治してあげた。


「……エリーナ様、何故あのようなことを知っていたのですか?」


 近寄ってきたグリードからそんなツッコミが入って、ぎくりとしてしまう。そういえば、彼には説明していなかった。ただのお嬢様が、ここのことに詳しいって、おかしいことだよね。


「……家を出て、まだ数日。その日からここがこのダンジョンになるのは、これが初めてのはず」

「あ、えっと、その……」


 うわぁぁ、何も考えてなかった。そうだ、私、何、グリードの前で思いっきりゲームのネタバレしちゃってるんだー!

 答えられずにアワアワしていると、アルテが助け舟を出してくれた。いや、助け舟と見せかけたどろぶねだったかもしれない?

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