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Dark  作者: 赤岩実
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第二章 2

 ジクーズと兵士たちは、祠とサントの調査を終えてワルムへとやって来た。

 ジクーズに同行してきている兵士の中に顔見知りの男を見つけたラシンドは、祠が恐ろしく強い何者かに襲われたこと、そして祠を襲ったのと同じ者と思われる者たちによってサントが全滅させられたらしいと聞いた。

 それを聞いたラシンドは怒りと悲しみに震えた、しかし兵士を辞めて10年以上も経ってしまった今では学校一強いと言われている息子にすら勝てるかどうかと言うほど自分の力に自信は無く、そんな自分の不甲斐無さと無残に殺されたであろう妻クリシアのことを思うと涙が止まらなかった。

 そんな思いで大きく肩を落として涙を浮かべている父を、少し離れた場所で見ていたラミルに健人が呼びかけた。

(ラミル、聞こえるか、ラミル・・・)

(健人、何をしていたんだ?サントがどうなったか詳しく知りたい)

(僕にも詳しいことはわからない、この数日間は君の中にいるのに君とは違う夢を見続けていたんだ、サントが何者かに襲われる光景を何度も繰り返し見続けていた)

(なぜ早く言ってくれないんだ、そうすれば母さんや村の人を助けられたかもしれないのに)

(どうやっても君と話すことも、そして君の体を使ってそれを伝えることも出来なかった)

(しかし・・・)

(気持ちは良くわかる、僕だってお母さんや村の人たちを助けたいと思った、でも、もしかしたらこれが僕たちに託された運命なんじゃないか?ラミルもあの声を聞いただろう、闇と戦えって言葉を、だから僕たちは今こそ立ち上がらなければならないんじゃないか)

(確かに声は聞いたよ、でも何の手掛かりも無いのに、どうやって太陽の剣を探し出すんだ)

(今は確かに手掛かりなんて何も無いかもしれない、だけどあの声は誰しもが聞こえるものじゃないと思うんだ、もしかするとあれは神の声かもしれない、あの声が聞こえた僕たちは選ばれし者かもしれないんだ、だからきっと剣は見つけ出せるはずだ。何としてでも剣を探し出して村を襲った奴らを倒すんだ)

 ラミルには健人が言っていることもわからなくもないが、それでもまだ迷っていた、もちろん母を殺した奴らは憎いし仇を討ちたい、しかしこれからどうやって戦っていったら良いのかも思いつかない。

(ラミル、もちろん僕だって不安だよ、でも1000年以上も未来の世界から君の体の中に来た意味は、きっと君の体を使って2人で力を合わせて戦えという神から与えられた使命だと思う)

ラミルは神から与えられた2人の使命だという言葉をあらためて健人に言われて覚悟を決めた、父の側まで歩いて行くと向かい合うように腰を下ろして、その目を見つめた。

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