第五章 13
レミル様と私の血を継ぐラミル、そして健人よ、良く来ました。
氷の中の女性が話しているわけではないようだ。
驚くことはありません、直接あなたたちの心に話しかけています。
あなたたちはレミル様が成し遂げた以上のことをしようとしています。
しかし、それはとても困難なこと。
されど、今、この世界を悪魔から守ることが出来るのはあなただけなのです。
あなたが持っている指輪をその台座に置きなさい。
ラミルは箱を取り出して中から指輪を取り出すと台座の上に置いた。
指輪はラミルが目を開けていられないほど輝きだし、その光が収まると、アーシャの右腕の氷だけが解け、腕輪が手首のところに下りてきている。
さあ、この『技の腕輪』を持っていきなさい。
最後の『光の石』の場所は、試練の間に行けばレミル様が教えてくださいます。
「わかりました、ありがとうございました」
(ラミル、アーシャ様を凍らせたのは、おそらくフィードと同様の呪文だろう、このままにしておくのはアーシャ様になんか悪い気がするんだ、右腕を元のように凍らせようよ)
その必要はありません、その指輪を取れば再び凍ります。
そして指輪はあなたが持っていきなさい。
その指輪にも相手の魔力から身を守ってくれる力があります。
ナナという女性に渡しなさい、彼女はジゼルの者ではありませんが、その指輪ほどであれば重く感じることはないでしょう。
「わかりました」
ラミルが台座から指輪を持ち上げると、アーシャの言う通り右腕は凍り始めて元に戻った
それから・・・あなたの母、クリシアは生きていますよ。
今は、シチラ山の奥にある城に幽閉されています、他の村の人たちも一緒です。
(母さんが・・・生きている)
一刻も早く最後の仲間と石を見つけ出し、悪魔を倒して母を助けなさい。
あなたたちの・・・幸運を祈ります。
再び静寂に包まれ、ラミルは来た道をゆっくりと戻っていく。
(母さんが、生きている・・・)
(良かったな、ラミル、でも喜んでばかりはいられないぞ、一刻も早くみんなを助け出すんだ)
(うん、試練の間へ急ごう)
ラミルは祠から出て、ジゼルへ急いだ。




