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エラブのにおい

作者: 照屋 太陽

初投稿です。小説も書いたことがありません。

エッセイコンテストに提出しなさい、と言われて結局投稿できなかった文章です。

800文字以内、テーマは「匂いの記憶」でした。

 潮風、土、牛肥の匂い。第一印象は最悪だった。

東京にいた頃にくらべ僕の生活はがらりと変わる。

僕が沖永良部島に越してきたのは九年前の春のことだ。

エラブは鹿児島の離島だ。島にはどこまでも続く海や廃れた商店街。ああ、それと忘れちゃいけない。我が物顔で道を闊歩するヤギ。

当時中学生だった僕にもいろいろ都合がある。勿論、引っ越しに反対した。

でも住めば都というし、とほだされて結局のところついていくのだ。僕は中学生。親にはかなわない。

 

 そして故郷を離れ島に来た。


 船を降りて出迎えてくれたのは嗅いだこともない悪臭。

その正体は牛肥である。あちこちにある牛舎から潮風に乗り漂う、めまいのするような匂い。

親の車で畑道を下る途中、サトウキビが育てられていた。土と甘い香りが混ざり不思議な香りとなる。その刹那、僕は田舎に来てしまったのだと気付く。だってそれ以外に何もないのだから。


 僕は不満を募らせた。大人になるまでここに住むなんて、まるで監獄にいれられた気分だった。


 エラブにあまりいい思い出はない。

友達は出来た。未だに交流はある。でも今一人暮らしをはじめてわざわざ島に帰ろうとなどは思わない。帰る理由無かったからだ。


 今日母から仕送りが来た。

段ボールの中には綺麗に包まれたジャガイモやパック詰めされた黒糖が入っていた。

ジャガイモからは土の匂いがして、サトウキビは甘く不思議な香り。


 僕は思う。

 

故郷の匂いがした。


なにか文について稚拙な部分が見受けられたら教えていただきたいです。

もっと頑張りたいと思います。

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