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第8話 説明茶会

下手くそな自覚はありますが自分で1から考えて描くのは凄く楽しいです。


読んでくれた人達にも感謝です(´∀`*)









「ちょっとまったぁああ‼︎」







突如草原に響いた声。声のした方へと首を向ける

4人。1人は未だにクッキーに夢中だ‼︎



「かめお様………。」


マリアの呼びかけにやれやれと言う感じで席を立ち、

声の発信源である未だに礎にされている少女。

木嶋 優の前に立ち少し不機嫌そうな顔で、


『……どうしたんだよ?俺達は今からマリアさんの話を聞くところだったんだぞ?』


「……ゎ……たし…………………っゎょ………」


『あ?全然聞こえないんだが?』






「………………私が!私が悪かったって言ったのよおおぉ‼︎」





かめおの対応に目をぎゅっと瞑り声を上げる優。


「………私が悪かったわよ……あんたの事いきなりぶって…。あんたが目の前で他の女とキスしてたからつい……。私はあんたが………好きなのょ。

…………仕方ないじゃない…。けど………

ごめんなさい…。」















『……………マリアさん!』


「はい。分かっていますよかめお様。

それでは 解除!」


マリアの言葉により再び地面に消えて行く十字架。

拘束を解かれた優は地面に女の子座りで腰を落とした。


『……優。』


「…何よ?」


優の前で膝立ちになるかめお。優はやるせない顔でかめおを見つめる。


『優。俺はな、今日この場所で目覚めた時から混乱しっぱなしで余裕がなかったんだ。……さっきシルヴィにも気付かされる事もいっぱいあった。それだけ余裕がなかったんだよ。』


「……」


『だから拘束されていてマリアさんを襲おうとしている優の拘束を解くわけにもいかなかった。勿論俺が腹を立てていた事もあるけどな。』


「………ごめんなさい……。」


『なんつーか、今少し落ち着いた状態なら色々思う事があるんだ。優がした事を正当化するつもりはないけど………俺の事を考えて我慢できなくてしたんだよな?』


「……そうよ…あんたの事が好きなんだから…。」






『…………正面から言われると恥ずかしいな…俺にはリアルでの体制がないんだ…』


「…バカね…これからいくらだって言うわよ…」


『優。俺も悪かったよ。少し大人気なかったし

周りが見えてなかった。何でお前らがあんな事をしたかも考えないで腹を立ててただけだった。

ごめんな。』


「…違うのよかめお、ゎたしが、意地になってただけなの………………だから………ッキャ!」


膝立ちの状態で優の頭を包み込んだかめお。その顔は

清々しい顔をしている。


「………かめお?…」


『なぁ優。馬鹿な俺を許してくれるか?』


「……許すも何も……あんたにだったら何されてもいいわよ……」


『っはは。そりゃ良かったよ。ありがとな。

それよりも、お前もあったかいな。当たり前か。

此処にいるんだもんな。』


「……当たり前でしょ…」


『そうだな、悪かった。優、此れからも馬鹿な俺の側に居てくれるか?』


かめおの腕の中で暗い顔をして居た優の表情が少しずつ笑みに変わってくる。そして、バッ!っとかめおの肩を押しかめおの腕の中から出た優は









「当たり前でしょ‼︎頼まれたって離れてやらないんだからね‼︎‼︎」








先程の暗い顔は何処へやら。とても明るい笑顔で言い放った。


『…ありがとな優。っはは。やっぱり優はそうでなくちゃな!それとこれからもよろ⁉︎んん⁉︎』


優はかめおを言葉を遮りかめおにキスをして居た。

触れるだけの優しいキスを。唇は一瞬で離れた。


『なっ、何をするんだ優‼︎』


突然の事に焦って少し顔を赤くしているかめおに

優は口角を少し上げ勝ち誇った顔で


「今はこれだけでいいわ!それよりもこれから先ずっと私から目を離さない事ね!私は!そこらへんの柔な女とは一味も二味も違うわよ‼︎」


『………優……。』


「分かったら行きましょうかめお。説明を聞くんでしょ?…私達も話さなきゃいけない事があるし…。」


『!そうだな。 スーハースーハー。

よし!大丈夫だ!行こうか優。くれぐれもマリアさんを襲うんじゃないぞ‼︎』


「馬鹿にしてんの⁉︎そんな事分かってるわよ‼︎」


キスをされて早まる動悸を深呼吸で落ち着かせるかめお。そうして、2人はマリア達のいる席まで戻るのだった。







かめおは、再び元いた位置に座り直し優はシルヴィの隣へと渋々座り込んだ。ミルキィの視線が少し痛い。

シルヴィはミルキィの事を少し馬鹿にしたような顔で見ている。どうやら自分だけキスをしておらず悔しい思いをしているミルキィに勝ち誇っているようだ。


「お主ら………覚えておくんじゃぞ…。」


「余はいつでも受けて立つぞ!」


「はぁ?あんた達の馬鹿な争いに巻き込まないでくれる?」


「ぇへへへ、かめ兄お帰り〜

クッキー凄く美味しかったよ〜」


そうか、良かったなと隣のエリスを笑顔で撫でた後3人にそれぞれ目配らせして


『お前らいい加減にしろよ……マリアさん。頼めますか?』


「⁉︎い、いや!余達は仲良しだ!なぁ??」


「その通りじゃ、お前様よ。」


「ふ、ふん。そーゆー事にしといてあげるわ。」


「かめ兄の分もちゃんと、とっといたんだよ!」


『っはは。ありがとなエリス。……………………

次はないからな…。』


先程からマリアさんの威をかるかめお(25歳)

客観的に見れば情けない男だがマリアの拘束力を知るこの場の人間にそんな事を言える猛者は存在しなかった‼︎


『すいませんマリアさん。話の腰を折ってしまって。』


「いいのですよかめお様。ようやくこれで皆様揃いましたし。話を始めましょうか。」


『はい!よろしくお願いします‼︎』


「分かりました。それではですね、先ずは皆様、

先程は私の勘違いで拘束をしてしまって申し訳ありませんでした。かめお様が倒れていましたので、

余り確認もせず衝動的に拘束をしてしまいました。」


『いやマリアさんその事についてはこいつらも理解しています。頭を下げないで下さい!実際俺は襲われた様なものですし。お前らも気にしてないよな⁇』


「うぬ!」 「そうじゃの。」 「気にしてないわ。」

「うん!」



「ありがとうございます‼︎私、皆様の温かい心に感激でございます。」


マリアの謝罪に皆、気にした様子もなく話の続きを待っている様だ。


「では、話を続けさせて貰います。そうですね

先ずは、この場所についてですね。

此処は、いえ、この世界は、幾億もの長い時の中、

人々の願い、希望、信仰、願望、様々な負の感情。

全ての思いの果てに産み出された神である


《オルフェウス》が作りし世界。名を




エルタニア



と言います。」



(……やっぱり地球じゃあないのか…)マリアの話に

以外にも驚いた表情を見せないかめお。

シルヴィ達の存在がそうさせている様だ。

マリアは不意に1枚の丸められた紙を取り出し、

机の上に広げた。


「そして此処はこの世界に2つある大陸のうちの1つこの地図の下に位置する大陸です。

大陸の名は、バース。今居るのはバースの南側にある、私が治める国。メルド国でございます。

バースには、北にガルド国。東にバルド国。

南にメルド国。西にウルド国と言う4つの国があり、それぞれ国を治める人物がいますが、その話は今度にしましょう。」


『⁉︎ マリアさんは王様だったんですか⁉︎』


「はい。一応はですけど……しかしかめお様、

私は王も民も同じ1人の人間でそこに上も下もないと考えます。なので、どうかかめお様も皆様も

今迄通りの態度で接して下さいね?…でなければこの地に十字架のオブジェが出来上がる事になりますので…。」


『分かりましたマリアさん‼︎

今迄通りお願いします‼︎』


マリアの言葉の真意に気付き、首を縦に素早く振る4人と素直に返事をするかめお。


「コホン。では話を続けます。かめお様が何度か気にされていました超越者について話しましょうか。

かめお様。まず間違いなく貴方様は超越者なのですが自覚はないのですよね?」


『はい。此処に来る前夢だと思っていた場所で聞いたのと此方に来てからマリアさんに言われた言葉ですけど、身に覚えも自覚もありません。』


「…不思議…ですね。この世界に居る超越者はかめお様を含め6人居て、その中の私を入れて3人はこの世界に来る時に想神具による説明を受けて居るのでそういった物なのかと思っていましたが…。かめお様。

何か此方に来る前と変わっている感覚などはありませんか⁇」


『特に感じられませんね。強いて言えば少し体が軽くなった様な⁇』


「…想神具の説明もなく自覚がないから力の発現が出来ていないのですかね?かめお様少し立って頂いてもよろしいでしょうか?」


『分かりました。』


マリアの言に従い席を立つかめお。


「ではかめお様、そこから後ろに5メートル程下がって下さい。」


そう言われ5メートル程席から離れたかめおはマリア達の方に向き直り、


『⁇マリアさんここら辺で良いですか⁇』


「えぇ大丈夫ですよ。それではかめお様。

自分が空高くジャンプ出来ると、あの雲まで

ジャンプして届くのだと、そう自分に言い聞かせて

みて下さい。そしてその姿を想像してみて下さい。」


マリアの言葉に少し困惑の様子のかめおだが、そこは

かめお。妄想力、つまり想像力。目を瞑り、自分が、

ジャンプ1つで空高く飛べる。そんな想像をし、自分に言い聞かせるのは簡単な事だった。


「どうですかかめお様。体から力を感じませんか?」


『少しですが何だかよく分からない感覚が体の中にあります。』


「良いですね。それでは思い切り、

ジャンプしてみて下さい‼︎」


次の瞬間



















ッドゴォン‼︎‼︎‼︎


何かが粉砕された音が聞こえ、5メートル程離れているマリア達の所にも衝撃が走った。

そして、かめおのいた場所を見る5人。そこに

かめおの姿は無く。あるのは草が消え横幅2メートル

深さ50センチほどのクレーターだった。

しばらくそのクレーターを呆けて見ていた5人は

上空からの叫び声に気付き段々と大きくなって来るかめおの姿を捉えた!


『ぃやあああああああいあああああああああああああ助けてくれぇぇえええええええ‼︎‼︎

嫌だぁああ!死にたくないぃぃいいいい‼︎‼︎‼︎』


情けない声と顔をしているかめお既に目の周りに光る物があるが落下時の風圧で一瞬で

吹き飛ばされている‼︎

そんなかめおを見やり席を立つマリアと4人。

マリアの口が開かれた。


「ッフフ。皆様、大丈夫ですよ危険ですので動かないで下さい。」


「‼︎でもかめ兄が‼︎‼︎」


緊迫した様子の4人。エリスが堪らず叫んだ。


「やはり力の自覚がなかっただけでしたね。

皆様。大丈夫ですよ。皆様は実は分かっているのですよね⁇

かめお様は超越者です。その場で見ていて下さい。」





『うわぁあああああああああああああああああああ』





ドゴオオオオン‼︎‼︎


先程の衝撃より数倍激しい衝撃がマリア達を襲う。

今の衝撃で先程出来たクレーター周りに砂塵が舞い上がっている。かめおが落ちたのだ。


「かめ兄‼︎」


エリスの言葉をきっかけに砂塵が舞っている周りに駆け寄る4人。マリアだけはゆっくりとその場に来た。

そして砂塵が晴れクレーターがあると思われたそこにはクレーターが少し広がり、先程よりも深い穴が出来ていた。穴を急いで覗く4人。そこで見たものは…






『あれ?俺、あの高さから落ちて生きてる⁇

てかそんなに痛くない?っえ?もしかしてもう死んでる⁇』


座り込み目をパチクリとさせている最愛の人だった。

胸をなでおろす4人。堪らずエリスは穴に飛び込み

かめおの胡座をかいてる足の上に器用に座り込み

正面から抱きついた。


「かめ兄ぃ〜〜エリ心配したよ〜〜〜」


『ぉお?エリスか……て事は生きてんだな………

取り敢えず此処から出るか。よし、今度は軽くあの上まで飛んでみよう。おーい‼︎今から出るから少し離れててくれーーー!』


そう言って2メートルはある地上にエリスを抱っこした状態でジャンプして出たかめお。目の前にはマリア達4人がいた。


『……マリアさんこれは一体…⁇』


「超越者の力でございますよかめお様。さて服が汚れてしまいましたね。少しお待ち下さい。」


そう言って胸元の十字架を握るマリア。一瞬にしてかめおの服は元通りになった。


『‼︎ 服が‼︎』


「良いですね。それでは席に戻りましょうか。」


そう言われ超人的な動きを見せたかめおは困惑のまま4人を引き連れ席に戻る。そうして6人が席に着き

マリアの話は再開されるのだった。




茶会は続きます。

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