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夕焼けの咎


俺は……助けれらんだ。

今日も俺は死んだ場所に、親友だった奴の最後の場所に花を手向ける。

奴は死んでしまった、俺の不注意で。

今日も奴は真っ黒な服装だった、もっと明るい服装でいればいいのにと俺は言う、奴は笑って忠告を流したが、そして別れ際に俺は奴の手を握ったんだ、明日も楽しく過ごそうって、ずっとずっと仲良く遊んでいようなって。

そして奴は横断歩道を歩き始めたんだ、青信号はたっぷり余裕があった。

お互いにまだ離れたくない、離したくないから手が届くギリギリまで、精一杯掴んでいた。

あの時もう少し掴んでいれば助かったのに……。

あの時信号は緑だった、俺は奴から手を離す、遠ざかっていく奴、何処からかサイレンが響いて俺の目の前を黒い鉄の塊が横切った、そして


何か目の前で柔らかい物にぶつかる音がした。


呆気なかった、パトカーは急いで止まる、何処からか錆びた10円玉の匂いが立ち込める。

周りの声は俺には雑音所かノイズが混じった音にしか聞こえない。

目の前の光景が信じられなかった、数秒前はあんなに笑ってたのに。

あんなに喋ってたのに。

あんなに未来の話をしたのに。


どうして、どうしてどうしてどうして!!!!

俺の耳に奴の声が響く、それは……


こうして俺は、親友、いや、それ以上の大切な何かを無くしてしまった。

……夕に焼ける美しい街。

でも俺には夕焼けはあの時のことを思い出す為の起爆剤にしかならない。

吐き気がする、目眩がする、涙なんかあの時全て出しきってしまった、目の前がぐちゃぐちゃになる、匂いなんかもう当の昔の話なのに、居なくなってしまったのだって……黒猫がいつの間にか花の近くにいる、そいつは俺をじっと見つめて1つ鳴き声をして去っていった。

俺の毎日はこうして終わる、今日は少し取り乱したが、花を置いて、黒猫にあって、奴を思い出して……。

俺は一人だ、今後も一人だ。

でも不思議だ、ここに来ると……


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