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落とせるものは経費で落とせ。躊躇うな。

 穢胡麻はそう言って、ふっ、とそよ風が吹くように再び微笑む。

「でも、私はとても困っていたんです。初めてのお使いは、とても緊張するし。本当に緊張しすぎて、かちんこちんになってしまいました」

 その言葉に岬は首を傾げる。

「その割には、今日のあんたには自由放題な印象を受けたが」

「あ。それはあれです。お使いの詳細を先生から聴いた時。私は泣きそうになってしまって。先生がアドバイスを下さったんです。『せっかくの外なんだ。自由に楽しむといい。経費で何でもかんでも落として君が憧れていた場所に全部行ってみればいいよ。してみたいことをしてもしなくても仕事の結果はそう変わらない。なら、楽しくやればいいさ』……て」

 嬉しそうにまくしたてる穢胡麻に、岬は尋ねる。

「先生?」

「はい。うちの、ええとつまり私の育った施設の先生です。教師で、保育士でもあります。とても強くて優しい方です」

 そう言って、穢胡麻は、はにかむ。

 巨人はとても意外な印象を受けたが、深く考える事は控えた。

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