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自由な采配

「つまり話をまとめるとだな。村は柴崎を引き取りたい。指は無傷でなければならない。しくじると、キツいペナルティを食らう。あんたは村のおつかいとして俺と接触しにきた。こんなところか?」

「はい。仰るとおりです」

「納得はした。少なからずの戸惑いはあったが、それでも状況は把握したよ。ただ一つ懸念がある。訊いていいか?」

 穢胡麻はその細い首を傾げる。

「はい。なんでしょう?」

「……あんたとの接触は明日のはずだった。何故、一日早い?日取りを決めたのがあんたでも、村の誰かでも決められた日取りをあんたが意図的に違えているのなら、その意図を知りたい。わかるだろう?俺も必死だ。どんな疑問も残したくはない。疑問は判断に迷いを残す」

 岬はそう言って、じっと穢胡麻を見つめる。

 その眼光は静かだが鋭い。

 村の女はその眼光に微笑を返した。

「ああ。それは私の采配です。日取りは村が決めました。けれどそれを守るかどうかは私に委ねられています。柴崎さんを回収するという結果が私に求められていることで、結果に至るまでの過程、手段は問われません。その意味では岬さんも私も同じです」


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