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~プロローグ~
~プロローグ~
無数の星々が瞬く大銀河。人類が未だ見ぬ理想郷を求めて宇宙を駆ける時代。今からそう遠くない、遥か彼方の時空の物語。
人々は今や宇宙という存在の殆どを理解するまでに進化、或いは増長、していた。
その昔、太陽に近付き過ぎた英雄は地に堕ちた。天を目指して建造された塔は雷撃に散った。
過ぎたる者はすべからく排除される。それが創造主の定めた宿命だというのか。
しかし彼は、まだこの世界を知るには幼く小さな存在だった。彼にとって、疑問符とは星の数と等価であるのだ。
「周りは『ディスエグスタ』だらけ。それでも、あなたはやっぱりやるのよね?」
――『ディスエグスタ』とは?
「ああ、その通りだ。まだ何も終わっていない。ここには俺達と、『プラネテス』が居る!!」
――『プラネテス』とは?
「見てろ!俺の『超重力』は、こんなもんじゃねぇぇぇぇぇっっ!!!!」
そして、『超重力』とは――?
これは、想いと想いが互いに惹かれ合う物語。