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超高位魔族

魔族が魔界へと姿を消すと、場には深い静寂が訪れた。生徒たちは、まるで時間が止まったかのように、ただ立ち尽くしていた。先程までの喧騒が嘘のように、誰もが言葉を失い、ただただ目の前で起きた出来事に呆然としていた。

「…いったい、何が起こったんだ?」

ようやく口を開いたのは、年配の教師だった。彼の声は、わずかに震えていた。それもそのはず、彼自身もまた、目の前で起きた出来事を理解できていなかったのだ。

ミレアは、フォトンブレードを修理したことで、かろうじて難を逃れたことを理解していた。しかし、あの魔族が言った「殲滅」という言葉が、頭から離れなかった。もし、彼女がフォトンブレードを修理していなければ、本当に全員が消滅していたかもしれない。

その日のうちに、魔法学校から中央国家へと、魔族出現の報告が伝えられた。報告を受けた中央国家の上層部は、緊急会議を招集した。


「魔界からの脱走者にしては、あまりにも強すぎる。あれは、我々が知る魔族とは明らかに異なる存在だ。

今まで確認してきた魔族の中で最も強い部類だろう。」


会議室に集まった上層部たちは、報告書に目を通しながら、深刻な表情を浮かべていた。


「フォトンブレード…?そのような武器を持つ魔族など、聞いたこともない。それに、あの魔力…深淵を覗き込むような、底知れぬ恐怖を感じたという報告もある。

教師とは言え天空魔法学校だ。

戦闘魔法使いに匹敵する者の魔法が一切効かなかった。」


「もはや、これまでの魔族対策では通用しないかもしれない。早急に、新たな対策を講じる必要がある。」


上層部たちは、これまでにない脅威の出現に、危機感を募らせていた。そして、彼らは一つの結論に至った。


「魔法学校における実戦訓練を、一旦中止とする。そして、最新の魔族研究機関と連携し、あの魔族の正体と、その対策を徹底的に調査する。」

こうして、中央国家は、新たな脅威への対応を始めることとなった。






中央国家は、前例のない魔族の出現を受け、ただちに最高戦力となる魔法使いたちの招集を開始した。各都市から、その名を知られた熟練の魔法使い、さらには隠遁生活を送っていた伝説的な魔法使いたちにも声がかけられた。

「今回の魔族は、これまでの常識を覆す存在だ。我々の総力を結集しなければ、国家の存亡に関わる。」

上層部の言葉は、これまでにないほどの危機感を物語っていた。しかし、どれほど優秀な魔法使いを集めても、まだ足りないと感じていた。彼らは、数年前に突如として現れ、たった1人で前国家を転覆させ、この世界をほぼ手中に収めた伝説の魔法使い、「京平キョウ」の存在を思い出していた。

京平キョウ…彼ほどの力があれば、今回の魔族にも対抗できるかもしれない。」

しかし、京平キョウは、数年前に世界を征服した後、忽然と姿を消し、その行方は誰も知らなかった。政府は、あらゆる手段を使って京平キョウの捜索を開始した。かつて彼が滞在していた可能性のある場所、彼と関わりのあった人々、そして、彼が残した魔法の痕跡…。

「どんな小さな情報でもいい。京平キョウを見つけ出すんだ。」

しかし、どれだけ捜索を続けても、京平キョウの手がかりは全く見つからなかった。まるで、最初から存在しなかったかのように、彼の痕跡は完全に消え去っていた。

京平キョウ…一体どこへ行ってしまったんだ?」

上層部たちは、焦燥感を募らせながらも、諦めずに京平キョウの捜索を続けた。しかし、時間だけが過ぎていき、魔族の脅威は刻一刻と迫っていた。

その頃、ミレアは、魔法学校で平穏な日々を送っていた。しかし、彼女の心には、あの魔族の言葉が深く刻み込まれていた。

「命拾いしたな。あと数秒遅かったらお前たち全員を殲滅していた。」

ミレアは、自分がフォトンブレードを修理したことが、偶然にも世界を救うことになったのかもしれないと感じていた。しかし、同時に、あの魔族が再び現れたとき、自分に何ができるのか、不安を感じていた。 

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