7.ゲームセンター
何でお嬢様がこんなに強いんだ?こんな学校へ通っているのだから、さぞ恵まれていることだろう。
「動きが単調ですね。それじゃ当たりませんよ」
「そうですか。では、これならどう?」
那須は、ポケットからもう一丁の空気銃を取り出した。
「そんなのあり!」
「大有りです。喧嘩にルールはありませんから」
それなればこそ距離を詰めさえすれば、有利に働く筈だ。
地面を蹴り、那須との距離を縮める。
「惜しいですが、残念です」
しかし頭に鈍器で殴られたような痛みが走り、脳が揺れ立てなくなった。
私は、銃の本体で殴り付けられたのだ。
「銃には、こんな使い方もあるのですよ」
「そんなのあり?」
「喧嘩は、卑怯なほど場は有利に働くものです」
どうやら小田様の方は、まだ終わってないようですね。
頑張ってください。
大内の速さは確かに厄介だ。しかし先ほどの攻撃は、吹っ飛ばされた割にダメージは少なかった。
単純に速いだけのようだ。ならばこちらの戦い方は、大内の移動する場所を予測して、足を引っかけた。
すると盛大に転けて、ずざあーと顔から倒れた。そのタイミングで後ろから羽交い締めにする。
「どうやら俺たちの勝ちのようだな」
大内は憎々しげに俺を睨み付け、息を大きく吐いた。そして諦めたように、降参ですと白旗を上げる。
「小笠さん大丈夫ですか?」
「はい、問題ありません」
「良かった」
「大内委員長、すいませんでした」
「何故、謝られるのです?」
「負けてしまい」
「それはお互い様です」
小笠は、悔しそうに俺たちを睨む。
「で、貴殿方のお願いはなんですか?」
次に出てくる言葉を恐れるように、大内は返事を待つ。
「俺たちの仲間になってくれ」
「配下ではなく、仲間なのですか?下僕ではなく、仲間なのですか?」
「そうだ」
「よくわかりませんが、納得しました。これからどうすればいいですか?」
「とりあえず、休めるところはないか?疲れた」
「小田様、ゲーセン行きましょう。先ほど通った道にありました」
「詳しい話は、ゲーセンでしようぜ」
「ゲーセン?」
「大内委員長、あの五月蝿いゲームセンターです」
「私は行ったことないので、少しばかり興味があります」
ゲーセンに着くとすぐに、那須が騒ぎ始めた。
「小田様、シューティングゲームありますよ。ゾンビを殺すやつ、一緒にやりましょう」
「あの方は、あんなに喋る方でしたのね」
大内や小笠は、呆気に取られて、とても驚いていた。
「小笠さん、これは何でしょう?このぬいぐるみ可愛らしいです」
「大内委員長、これはクレーンゲームです」
こっちはこっちで盛り上がっているな。