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隣にいたくて
「すみませんでした!もうしません!こ、婚約の申込み書も手配しますから…!!!」
彼らは涙目になりながらそう言うと、アイリはピタリと氷の動きを止めた。
そうだ、解除する前に一言三言、言いたいことがあるかもしれない。
そう思ってテオくんに聞いてみることにした。
「テオくん、何か言いたい事があったらどうぞ。」
「アイリ姉さんはやっぱりカッコイイです。愛しています。」
え!?
わ、私にじゃなくてこいつらにって意味だったんだけど。
テオくんは私に抱きついてくる。
こ、こんな町中で……。
しかし、人も少ない場所だし、スクープの心配もなさそうだ。私もそっと手を回す。
「私も愛しています。」
「アイリ姉さん、ずっと黙っててごめんなさい。でも、どうしてもアイリ姉さんの隣にいたくて。」
テオくんはシュンと下を向く。
あの時のセリフは、そういう意味だったのね。
「ううん。私の方こそ。」
二人は見つめ合う。
「お、俺等は何を見せられてるんだ……」
彼らが氷から開放されたのは結局数分後だった。




