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取り引き
「アズファールサマ、何やってるんですか?」
テオくんはすごく怒っている。
「何って余計な無駄口叩いてんじゃねーぞ。イヌ以下の分際で。」
「ねえ、今なんて言った?イヌですって?」
彼らの足元から凍っていく。
アイリは無詠唱で氷の魔法を使う。
「ひぃっ。何だよこれ。」
「おい、俺は侯爵家の人間だぞ!」
「それくらい知ってるわよ、私も侯爵家だもの。」
「ゆ、許してくれ!俺はコイツらに合わせてただけだ!」
「な、お前、ずるいぞ!俺だって……。」
「お、おい、衛兵は何をしている!?」
しかし、呼ぶも虚しく衛兵は駆けつけない。
「い、命だけは……。」
「誠心誠意、謝りなさいよね。」
「わ、悪かったっ。」
「私じゃなくて、テオくんに。」
「なっ、誰があんなやつに……」
ピキピキと氷が上の方に上がってくる。
「ああー、もう、分かった。悪かった。謝るから。」
しかしピキピキと氷は止まらない。
「すみませんでした!もうしません!こ、婚約の申込み書も手配しますから…!!!」




