強くなります
テオくんが目を覚ます頃にはすっかり天気も良くなっていた。
テオくんは起き上がると目を擦る。
「テオくん、おはよう。」
「アイリ姉さん……!あの、もしかしてずっとそこに?」
「うん。」
「ごめんなさい、勉強する約束だったのに…。」
「大丈夫だよ。」
「げんめつ、しましたか?」
「え?」
誰が何に幻滅したって?…にしても難しい言葉知ってるな。
するとテオくんは近くに来ると服の裾を握った。
その行動、可愛すぎるんですけど!?
「テオくん?」
「ぼ、僕は今は弱いけど、頑張って強くなるから。勉強も頑張るから。だから…嫌いにならないでください。僕にはアイリ姉さんしかいないから…。」
ちょっと待って。何から説明していったら良いのだろう。
そんなことで嫌いになるはずないのに。それに、私しかいないですって!?まずい、このままではヤンデレルートとかいう危ない道を歩んでしまいそう。
そう言ってもらえるくらい信用してくれているのは嬉しいけど!執着して良いことなんてないんだ。
「テオくん。私にとってテオくんは大切な家族だよ。人間誰しも得手不得手があるわけだし、心配しないで。」
「はい……。」
「それから、私だけ、なわけ無いでしょ。テオくんの過去のことは分からないから、もしかしたら私が最初だったかもしれないけれど、他にもテオくんの事好きな人はたくさんいると思うわよ?」
「す、すすす好き!?アイリ姉さんが僕のことをですか!?」
あれ、伝えたかったことが伝わっていない気がするのはなぜだろうか。
「そうですか…。ふふ。」
まあ、なんか気分が晴れたみたいで良かった。それに、こちとら漫画の世界に入り込んでしまう前から好きだったのだ。ちゃんと幸せになってほしい。




