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1,隕石1

3035年、人類は滅んだ。僕の家は降ってくる隕石がぶち壊してしまった。

 家にいた僕はその隕石に巻き込まれた。赤い炎を纏いながら家にまっしぐらに落ちてくる隕石を僕はただ、みていることしか出来なかった。

『晴矢⁈』

姉のはるが部屋に入ってくる。背中には多分急いで色んなものを詰め込んだであろうリュックを背負っていた。

『何してんの⁉︎早くいくよ⁉︎』

僕の手を引っ張り玄関へ急ぐ。

『なんで突っ立ってたの⁈あんた、死ぬよ⁈』

2人で手を繋ぎ走り出す。家はどんどん遠ざかっていく。

隕石が纏う炎のせいかあたりが異様に暑い。

 急速にやってくる隕石の風により近くで起きている竜巻が見える。

更に風が上から僕たちを押さえつけてくる。

『母さんが…この近くの…避難所で…待ってる…』

風の重みに耐えながら2人で必死に走る。

『キッツ…』

疲れすぎたら笑いが止まらなくなると言う話は本当だったのかと絶対絶命の今にそんなしょうもない考えが浮かんでくる。

『晴矢ぁ!!』

突然、前を走っていた姉が僕と上の方を見て声を上げる。

『え…』

姉と同じ方向に目をやると、風に風圧に負けた古い家がグシャリと潰れ始めていた。

(この近さだったら姉ちゃんは助かるかもだけど…僕、は…)

ガラガラと音を立てながら家が崩れ、僕の上に落ちてくるところが見え、前にいた姉が僕に手を伸ばす。

僕は半分諦め、目の前の運命を受け入れた。そして身構えた瞬間、横から思いっきり外へ押し出された。

『ッ⁉︎』

『逃げ…』

次の瞬間さっきまで僕がいた場所に瓦礫が落ちてきた。僕は瓦礫から

逃れることができた。姉によって。

『…ね、姉ちゃん‼︎』

瓦礫の間から手が見える。僕は瓦礫を押し除け始める。砂埃が舞い、上では隕石が刻一刻と近づいていた。

『ねぇ…ちゃん…!』

所々に赤くなっている場所が見える。僕は頭の中の考えを振り払い、急いで瓦礫を押し除けていく。

『はる…や…?』

姉の顔が見え始め声を聞いた途端、涙が溢れてきた。

『あとちょっと…だから…!』

『…』

姉の返事を聞く前に僕は一番大きくて重い瓦礫を押し始めた。

『早く…出、て!』

瓦礫を精一杯持ち上げる。手や腕のあちこちが死ぬほど痛い。

(はやく…はやくはやくはやくっ!)

姉の方を見ると、姉は瓦礫の中でもがき、なんとか抜け出そうとしているところだった。

『あと…少し!』

姉の体の半分が瓦礫の中から出たあとすぐに、足も出てきた。

姉が立ち上がったのを確認したあと持ち上げていた手を離した。

『はぁはぁはぁ…』

『…急ごう…』

姉がまた僕に手を伸ばす。僕は今度こそその手を取り、また2人で走り出した。


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