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異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第3章 テオドール学園編①
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第70話 上層


 ルーベン達はディアマンテ鉱山の中層に到着していた。


 「よし。目標の場所まで来れたし…今日はここまでにしよう。ゆっくり寝て明日の朝、頂上へ向かう。」


 そう言ったルーベンは土魔法を使用して、かまくらを作り出す。更に四方を壁で囲み、保険に闇魔法もかける。これで下層や中層の魔物程度なら壊される事もない。


 それを見ていた女性陣。

 「本当、土魔法って便利よねぇ。簡単に拠点も作れるし、空も飛べるし。」


 「確かに。ルーベンの魔力量があってこその荒技だけど、魔法の使い方が上手いと言うか。発想が凄いと言うか…それに土魔法で空を飛ぶなんて普通考えつかないぞ?他の魔法の適正だったとしても、ルーベンなら空を飛んでいそうだな。ハハハッ。」

 

 ナタリーがそう言うが、アモもどこか納得する。

 「そうだね。火魔法なら足から火をビューって噴射して飛んでそう。ハハハッ。」

 

 「水魔法なら、身体を水で包んで、首だけ出した状態で飛んでいそうだな。アハハッ。」


 2人で仲良く話をしている。

 その横でルーベンは…

 「なるほど…その考えは浮かばなかったな。ナタリーが言った水魔法の飛び方なら、多少無理しても落ちる事はないし。土魔法で応用すると…頭だけ残し土で身体を球状に覆えば……いけるか?帰りに試してみるか。」


 2人とも、その姿を想像し必死に止めに入る。 

 「ハハハッ。冗談だよ。」

 

 ホッとする2人は顔を見合わせて笑っていた。

 僕もそんな姿に笑いが自然と起こる。

 

 それからも楽しい時間が続いた。

 そして夜になると明日の話を少しだけ説明して

 順番に見張りを行いながら眠りについた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 魔物が現れる事なく朝を迎えた。

 そして軽い朝食を食べ、上層へ向かう。


 「魔素が濃くなってきたな。いいか!ここからは話していた通り…ゴーレムやロックドラゴンが出現する。名前の通り外皮は岩の様に硬い。生半可な攻撃だとキズすらつけられないからな。」

 

 「うん。」

 「ルーベン。さっそくお出ましだ。」


 そう言ったナタリーの視線の岩が動き出す。

 ゴゴゴゴッ!!


 「ゴーレムだな。あくまでも目標は『メタルロックドラゴン』だ。作戦通り、余計な体力と魔力は使わずに倒すぞ。そこは僕がカバーする。」


 ルーベンは2人に手をかざす。

 「闇魔法•やみまといくろの鎧!!」


 ルーベンだけでなく2人にも黒の鎧を纏わせた。

 アモは経験があるが、ナタリーは初めて。

 拳を開いて閉じて、動きを確かめている様だ。

 「これは…。凄いな。」


 思っているよりも、身体能力の上昇が高いようだ。

 「黒の鎧は、僕とかアモよりも、ナタリーに使った方が1番効果を発揮してくれるよ。これからも使うと思うし、まずは慣れてくれ。さぁ来るよ。」


 ゴーレムも間合いに入る。

 (鑑定!!)


 名前   ー

 種族   ゴーレム

 状態   ー

 武器   ー

 魔法   土(C) C

 魔力量  55/55

 スキル  硬化

 称号   なし


 「鑑定した。土魔法を使ってくる。スキルは硬化。名前からして更に身体を硬くするスキルだろう。」

  

 皆に情報を共有する。 

 下層や中層では弱い魔物だったので、連携の練習は出来なかった。ここで経験を積むとしよう。


 ナタリーがゴーレムの前に立つ。

 ゴーレムは既に攻撃モーションに入っていた。

 真上から振り下ろされる大きな拳。

 ほとんど岩が落ちてくるようなものだが、ナタリーは逃げる事なく両手を交差して受け止めた。

 

 ドンッ!!

 少し地面が凹んだが。

 「凄いな、この防御力。痛くないぞ。」

 

 「ナタリー。そのまま抑えていて。」

 パンッ!!

 アモが矢を放つ。ゴーレムの様な硬い魔物には無駄な攻撃に見えるが、ヤドリギの弓の能力がある。


 そのまま振り下ろされたゴーレムの腕に当たり、矢の先端から木が生え絡みついた。もちろん事前にルーベンが矢に魔力を込めてある為、アモ自身は魔力を使っていない。


 ギュルギュル。

 絡みついた木々が、ゴーレムの右腕を分離した。

 片腕になったゴーレム。

 焦ったのか石弾の魔法を連射して来る。


 「それは悪手だろ。確かに威力はあるが僕達なら簡単に避けられる。魔力の無駄使い。」


 3人とも軽々避けて。

 その隙にナタリーはゴーレムの懐に入って構えた。

 体重の乗った正拳突きだ。

 当たる直前、ゴーレムはスキル硬化を発動。

 少し身体が光る。

 

 ボゴンッ!!

 ゴーレムの身体の中心に当たり

 ピキッピキッ。

 

 ヒビが入った。

 

 「すまん。ヒビを入れるので精一杯だった。」

 ナタリーはそう言うが、相手は硬化を使用。

 やはり身体を硬くするスキルだった。


 「十分だよ。ナタリーのスキルも使えば、楽々倒せると思うよ。それじゃアモ!!後はよろしく。」


 パンッ!!

 ヒビが入った箇所に矢が刺さる。

 そこから木が生えてゴーレムの身体を内側からバラバラにした。


 「結局、僕の出番はなかったね。2人とも凄いよ。それに連携も取れてるし想像以上だった。少し休んだらロックドラゴンとも戦ってみようか。」


 こうして頂上に着くまで

 連携を深めていくルーベン達であった。


 

 

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