第69話 ディアマンテ鉱山
途中、何度か休憩を挟みながらも
月の光を目印に空を飛ぶ事10時間。
ついに目的地ディアマンテ鉱山近くのティアの町に到着した。
「ハァハァ。やっど…づいだぁー。」
ナタリーは、げんなりしている。
これからも飛んで行く移動方法は使っていく。可哀想だが慣れて貰うしかないなと考えるルーベン。
日が昇り始めるこの時間。
徐々に明るくなってきた為、目の前のディアマンテ鉱山がはっきりと見えてくる。
「聞いていた通り大きな山だ。目的地は…あの頂上か。」
そう言ってルーベンは頂上を見据えていた。
それから宿屋に向かう。
ティアの町に着いたら宿で昼まで休みをとるつもりでいた。
寝ていないからな。
ちょうど2部屋空いていて、部屋をとる事が出来たので、各自お昼まで休む事に。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜ディアマンテ鉱山〜
王都から西側に位置し国内でも1番大きな鉱山地帯。
金はもちろん。ルビー、サファイア、ダイアモンドなども採れるが、採掘量は年々減少。
単純に採りやすい場所は採り尽くしたのだろう。
それでもまだ鉄鉱石やメタルスライムが多く出現するので、稼ぎには困らない為、冒険者や鍛冶屋の者には人気のエリアだ。一攫千金も狙えるからな。
魔物の方は頂上に行くに連れて強くなっていき鉱山特有の魔物が多く現れる。
「…………簡単に説明すると、こんな感じだな。」
昼過ぎに起きて、ティアの町にある食堂で食事を食べながら、ディアマンテ鉱山についてルーベンが簡単に説明している。
「それで私達は、ディアマンテ鉱山に入って珍しい鉱物を探すのね。でも本当にあと3、4日で見つかるの?全員、鉱山なんて始めてだよ?」
そう言うのはアモ。
確かに普通に探していたら、見つからない。
ルーベンの事だから、何かしらの策があるのは分かるのだが、まだ教えて貰っていない。
「僕達が目指すのは頂上に棲む『メタルロックドラゴン』の討伐。そして、そいつのツノを頂く。頂上付近は、そんなに手が付けられていないから、目当ての鉱物も見つかる可能性が高いしね。詳しい話は登りながらにしよう。とりあえず今日は中層まで行くよ。さぁ行こう。」
そうしてディアマンテ鉱山に向かうのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ディアマンテ鉱山•上層
「ロックドラゴン。操作対象にあったのだけど。これじゃ要らないわねぇ。」
バチンッ!!
そう言って鞭を動かないロックドラゴンに叩き込む。
どうやら絶命しているようだ。
鉱山にいるのに、黒いドレスを着た女。
綺麗な青色の髪を背中まで伸ばしていて
額からは長い角が生えている。
男性を惹きつけるであろう大人の美しさがあり
妖艶な雰囲気を醸し出す。
「私の能力は魔物には効かないからぁ。お姉さん困るわぁ。ねぇ?あなた達。」
周りにいた冒険者4名が跪く。
「大丈夫です。ゾーイは私が必ず守ります。」
「お前なんか守れねぇよ。ゾーイ姉さんはオレが守る。」
「いやオレが守る。」
「お前ら、うるさいぞ。ゾーイがいるんだ。黙ってろ。」
女の魔族を『ゾーイ』と呼んでいる。
そして、それぞれがゾーイに好意を持っているように感じられる。異常だと誰も気付いていない。
「守るって言うけどぉ。ロックドラゴン倒したのは私なんだけどぉ?もう少し使えると思ったのに…弱いあなた達はもう必要ないわぁ。そうだ!あなた達で殺し合いなさい。残った人を連れて行くわぁ。」
おそらく4人同じパーティメンバーだろう。
しかし…言われた通り殺し合いを始めた。
「アハハッ。アハハッ。」
ゾーイは笑いながら、その光景を見ていた。
残った1人がゾーイの元へ。
「アハハッ。仲間を殺す程、私を好きなのかしらぁ?」
「もちろん。ゾーイの事を1番愛している。」
自信満々に言い張る冒険者。
「へぇ。もう1度同じ事を言えたら連れて行ってあげるわぁ。魅了解除!!」
冒険者にかけていたスキルを解除。
同時に冒険者は困惑する。
「………。あれ…?なぜ…?私が…?仲間を…?……貴様か。私達に何をしたぁーーー!!」
「アハハッ。その顔。笑えるわぁ〜でもぉ。」
ヒュン!!
ゾーイが鞭を振るうと冒険者の首が飛ぶ。
バタンッ!
「お姉さん嘘が嫌いなのぉ。」
そう言ってゾーイは歩き出す。
メタルロックドラゴンが棲む頂上へ。




