表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第3章 テオドール学園編①
70/193

第67話 ダリオ


 2人は向かい合う。

 互いの手に握るのは学園に用意された

 刃が落とされた剣。


 ダリオが王国騎士で親が男爵の地位にいる為かベンジャミン先生以外の人は止めに入ろうとしない。

 

 最後まで止めようとしてくれたが、僕も引く気がない事が分かるとベンジャミン先生が審判につくことになった。

 おそらく危なくなったら止めに入る為だろう。

 優しい先生だ。


 さて、鑑定でダリオの剣術のレベルはB。

 スキルは身体強化(小)と剣術(中)。

 ベンジャミン先生が言った通り実力は本物だ。

 でも負けるつもりはない。



 「何度も言うがこれは試験だからね。では…始め。」

 ベンジャミン先生のかけ声で始まった。


 (ニヤニヤしやがって、どう痛ぶるか考えてるな。)

 

 最初に動いたのはダリオ。

 普通の試験なら、最初に試験官から動く事はないのだが、ダリオは力まかせに剣を叩きつけてくる。


 ルーベンは真正面から受けようとはせず。

 身体を少しだけズラす事でダリオの剣を避けた。

 

 剣が空を切り、バランスを崩した。

 その隙にルーベンは剣の腹でダリオの顔面をぶっ叩いた。

 『グシャ!!』


 ダリオの鼻から血がポタポタと落ち

 それを片手で押さえて、プルプル震えている。


 「僕より弱いのに…品定めする立場ですか?さっさと本気で来ないと終わりますよ?そうだ。僕が試験をしてあげましょう。ダリオさんが王国騎士に相応しいかをね。」


 その挑発に乗るダリオはスキルを発動した。

 「身体強化、剣術…発動。このガキ!もう許さねー。謝っても遅いからな。」


 ルーベンは片手で挑発する。

 チョイチョイ。


 ドンッ!

 ダリオが地を蹴った。


 (殺す気で来てもらわないと…戦場はそういう所だ。)

 先程とは打って変わって、ダリオは本気の目になり、油断も隙も無くなった。


 ダリオは連続の攻撃を仕掛ける。

 型に忠実な基本の動き。

 何度も稽古したのだろう。

 なぜ、その努力を分かっているのに…子供達を痛ぶる真似が出来たのか。


 ルーベンは攻撃1つ1つに最善の手で対処してみせた。

 神の目も成長している。

 2年前なら捉えられないような攻撃も今では、はっきりと見える。


 そしてダリオの攻撃が止まる。

 ルーベンの足元には円が出来上がっていた。

 ほとんど移動していない。


 「ハァハァ。お前は何なんだ。オレは王国騎士だぞ!なんでこんなガキに1つも当たらねぇんだ。」


 「簡単です。僕の方が、あなたより強いからです。」


 「ハァハァ。そんな事あるはずがねぇ。そうだ…この剣が悪いんだ。」

 ダリオはそう言うと、手に持つ剣を投げ、腰に差してある自分の剣を抜いた。

 すかさずベンジャミン先生が止めに入るが、邪魔だと言って斬りかかった。


 ガキンッ!

 ルーベンは急いでベンジャミン先生を守る。

 なんとか間に合った。

 「ルールを破り…更に先生に斬りかかるとは…それなら僕も全力でいかせて貰います。闇魔法•やみまといくろの剣、くろの鎧。」


 黒い鎧を纏い。ダリオを睨みつけるルーベン。

 

 「なんなんだよ。その姿、その目は!!」

 そう言ってダリオは再び斬りかかる。

 避けると先生が危ない為。

 ガキンッ!!

 それをルーベンは右腕だけで受け止めた。

 

 ギリギリッ!

 腰の引けた斬撃ぐらい簡単に受け止められる。

 そして左手一本で黒の剣を振るい。

 ダリオの剣を横からへし折った。


 「あなたを僕は許しませんから。ルールを破る、子供達をキズつける、先生にも斬りかかる。それが王国を守る騎士のする事ですか?そんな騎士ならいない方がいい。父上の…父上達のドライカの騎士団の方が凄いし立派だぞ!!」


 武器を失ったダリオは後退る。

 ルーベンはこれで終わりかと思ったが……なんと魔法を放って来た。

 「くらえ!ファイアーボール。火球。火球。ファイアーランス。火槍。火球。火球。ハハハッ。どうだ?黒焦げになれ。」


 火球と火槍の魔法の攻撃がルーベンに襲いかかる。


 「はぁ〜。これが王国騎士の実力な訳ないか。どうせ男爵の地位を利用して入ったとか、そんな落ちだな。」

 そう言って静かに右手を魔法に向けた。


 「「「闇魔法•やみまとい領域エリア侵食イロージョン!!」」」


 そう唱えた瞬間。

 ルーベンを中心に半球状の透明な障壁が出現。

 範囲も徐々に広がっていく。

 そこに向かってきた火魔法。

 障壁を通過すると同時に火魔法すべてに闇が纏わりつく。


 黒い火球と黒い火槍…異様な光景。

 だが、それだけではない。

 ルーベンの目の前で、すべての魔法が止まっている。

 

 「魔力は…もう残ってないみたいだね。これだけの事をしたんだ。必ず皆に謝って貰うからね。」


 右手を振った。

 そうすると黒い火球と黒い火槍がダリオに向かって飛んでいく。

 

 「ヒッ!辞めてくれ。謝る。オレが悪かった。だから。辞めて…辞めて………ヒッー。」

 当たる直前、ダリオは気絶した。


 もちろん当てるつもりなどないルーベン。

 ダリオの目の前で止めてあるのだが、困った事が1つ。


 「僕に謝っても意味ないのですが……それよりも…あのー。ベンジャミン先生。この黒い炎達、どこに放てばいいですか?普通の火魔法よりも威力が上がってますので……その危ないんですよね。」


 そう言った瞬間、周りから人がいなくなった。

 皆が一斉に逃げたのだ。


 それは丁度いいと魔法を放つルーベン。


 『ドーーーーーーン!!』

 

 剣術の試験会場を半壊させたその黒い炎は

 三日三晩消えることがなかったとか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 名前   ルーベン•アートルド

 種族   人族 8歳

 状態   ー

 武器   剣(C) C UP

      弓(C) D UP

 魔法   土(A) B

      闇(S) B UP 闇纏

      雷(SS) A

 魔力量  50100/50100

 スキル  魔術(中) 魔力感知

 称号   雷王 土豪 闇豪NEW

 固有   神の目 神の魔法


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ