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異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第3章 テオドール学園編①

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第62話 オリヴァー


 急ぎ城門から少し入った所の宿屋をとる。

 馬車と荷物を置いて、オリヴァーに案内され裏町へと向かった。


 オリヴァーに王都についても簡単に説明して貰う。

 二重の城壁に囲まれている王都は…中心の王城から順に、貴族街、富裕層が住むとされるエリア。ここまでが1つ目の城壁に囲まれる。

 そこからは、一般層。そして今向かっているのが、東側の一画にある裏町と呼ばれるエリア。


 誰が決めたのか分からないと言っていたが、一歩踏み入れた瞬間に漂う空気が変わってくる。

 

 (なるほど…確かにドス黒い何かがいそうな雰囲気。裏町と呼ばれるだけある。関わりたくはないな。)


 奥に行けば行くほど危険と言われてるらしく、オリヴァー達が住む家は裏町と呼ばれるエリアのすぐ入り口にあった。

 これにはルーベンも安心する。アモとナタリーがいるのだ…危険な目に合わせたくない。


 オリヴァーが案内してくれた家はひどいものだった。

 扉に鍵はなく。天井には穴が何ヵ所も空き、ニオイもキツい。そして目に入るのは、薄い布団に寝かされているオリヴァーの妹。苦しそうだ…。

 それを見たアモがいち早く動く。

 医療にはアモが1番詳しいからな。


 そしてアモはオリヴァーの妹を診ると。

 紙に必要な薬を書き出す。

 その紙をオリヴァーに渡して、ルーベンがお金を手渡す。


 「薬屋の場所も分からない。これで薬を買ってきてくれ。それにここの環境では治るものも治らない。僕達はさっきとった宿屋へ向かうから、そこに集合だ。礼はいいから、早く行け。妹を助けたいんだろ。」

 

 オリヴァーは「ありがとう」と、それだけ言うと、一礼して薬屋に向かう。


 アモは回復魔法ヒールを妹にかける。

 徐々に顔色が良くなったな。流石だ。


 それから慎重に妹を運び。

 宿屋へ戻るのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

  

 〜宿屋〜


 「ふぅ〜。これでなんとか大丈夫だわ。薬も書いた通りの物を買ってきてくれたし。あとは目が覚めたら、身体にいいものを食べて、またゆっくり寝れば大丈夫ね。」


 本当に良かった。実際あと少しで大変な事態になってもおかしくなかったとアモは言った。

 オリヴァーも泣きながら感謝しているし。

 

 そろそろ日も落ちる時間。

 そこで今日の所は女の子3人で、1つの部屋に。

 そしてルーベンとオリヴァーとで別の部屋をとる。


 その日の夜。

 2人っきりになったルーベンとオリヴァー。


 「オリヴァー。分かっているとは思うが…このままの生活を続けていたら同じ事を繰り返すぞ。ここは王都だ。仕事ならあるはずだろ?」


 オリヴァーは答えた。

 「確かに仕事ならあるさ。でも俺達、裏町の住人には仕事がない……裏町には良い印象がないからな。まず身なりと臭いで分かる。隠して仕事を見つけても、バレるんだ……そしたらクビにされる。だからゴミ掃除とか下水処理とか皿洗いとか、そんな仕事しかないんだ。抜け出せるなら、やっている!!裏町しか住む場所もない。他の所に行っても通報され追い出されて終わりだよ。孤児院もどこもいっぱいだしな。」


 話しを聞けば聞くほど、最悪の環境で生きてきたのだと分かる。オリヴァーは盗みをしたのは今日が初めてと言っていた。


 「僕の言う事を守るのであれば、今の生活から抜け出せる事を約束する。毎日食べ物にも、泊まる所にも困らない生活を。」


 「それが本当なら……お願いしたい。今日のお金も、泥棒した罪も償う。だから妹だけは…どうか。」

 

 泣きながら頼み込むオリヴァー。

 限界も近かったのだろう。


 「今日の事は気にしないで、将来余裕が出来たら返してくれればいいから。オリヴァーも一緒じゃなきゃ妹が悲しむだろ?いいか……まずひとつ、犯罪は犯さない事。それと僕の言った事を疑わないでやる事かな。」


 「犯罪は犯さない。ルーベンの事も信じる。」

 真っ直ぐに見つめるオリヴァーの目に決意が見える。


 「じゃぁ。そうと決まれば…はい。コレとコレ。」

 そう言ったルーベンは剣と財布をオリヴァーに手渡した。


 僕がオリヴァーに言った事は1ヶ月で強くなる事。


 お金も金貨10枚と銀貨5枚を渡した。

 オリヴァーと妹の1ヶ月分の宿代と食事代だ。

 これでゴブリンキングで得た臨時収入が全部なくなった。

 相談もなく勝手に渡したのは、アモとナタリーに謝らないといけないな。

 

 話すより、見た方が早いとルーベンはオリヴァーを外に連れ出す。城門から近い宿屋なので門兵に声をかけて、外で素振りをすると伝えて城門を出た。


 「見ていてください。僕が教えるのは1つだけです。『真向斬り』!!これを毎日、振れなくなるまで素振りをして下さい。いいですか?毎日ですよ?」


 そう言ったルーベンは剣を頭上に高く振り上げた。

 「これは上段の構え。そこから敵を想定して下さい。まずは人がいいでしょう。その人の正中線…つまり脳天から金的までを繋いだ一直線を狙って…」


 ヒュッ!!!


 「真っ直ぐに振り下ろす。この動作を毎日です。」


 オリヴァーは剣術を習った事などない。

 しかしルーベンの実力は高いものだと、一振りでも分かった。ブレない姿勢、そして剣速。

 なによりルーベンが斬った者がオリヴァーには見えた。

 本当にそこに人がいるみたいに。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 次の日の朝。


 「じゃぁ僕達は行くから。学園の受験も3日後だし、兄と姉の所に行かなくちゃならないからさ。1ヶ月後楽しみにしてるね。」


 「あぁ。必ずやり遂げて見せる。ありがとうルーベン。ありがとうアモ。ありがとうナタリー。エミリーも目を覚まして、ご飯も食べれた。本当にありがとう。」


 エミリーは妹の名前だ。

 そう言ってオリヴァーと握手をして別れるのであった。

 ルーベンは1ヶ月後を楽しみにしながら。


 「ルーベン。洋服屋!お菓子屋!!ブーブー。」

 納得したのに、うるさい子だ。

 そこでナタリーが話しかけてくる。


 「目を覚ましたエミリーにも何か課題を出してたよね?そんなに凄いの?ねぇ?ねぇ?教えてよ。」

 

 こっちもこっちでうるさい子達だ。


 「それは1ヶ月後のお楽しみ。まずは自分達の心配をしよう。受験に合格しなくちゃ。落ちたらすぐ帰ることになるよ。」


 そう言って姉フラン、兄マルクのいるテオドール学園に向かうのであった。


 (親に見放されていて、2人とも鑑定の儀は受けてないって言ってたし。僕も負けてらんないな。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー



 名前   オリヴァー

 種族   人族 12歳

 状態   ー

 武器   剣(A) E

      盾(C) E

 魔法   火(D) E

 魔力量  29/29

 スキル  なし

 称号   なし


 名前   エミリー

 種族   人族 7歳

 状態   ー

 武器   鞭(C) E

 魔法   火(A) E

      風(C) E

      水(C) E

 魔力量  199/199

 スキル  なし

 称号   なし


 

 

 

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