第4話 鑑定の儀の前夜
まぁ今は闇属性のことを考えても仕方がないか。
それよりも鑑定の儀なんだよなぁ。神の魔法の雷の適正は分からないにしても。魔力量なんだよなぁ。
魔力量50000って……もちろん調べましたよ魔力量のこと。
なんでもこの世界の魔力量の平均値は50程らしい。
一概には言えないが、魔力量が100を超えているかいないかで魔法の道に進むか、剣の道に進むかのラインなんだとか。
魔力量も魔法を使っていれば上がるらしいのだが、それも微々たるものらしいのだ。
それにかなり昔、世界に魔法を広めたとする大賢者様の魔力量ですら900程だったというね。それから大賢者様を超える魔力量を持った人は現れていないという。
それが50000なんて数字が分かった途端どうなることやら。アナ様は大丈夫だと言っていた……笑っていたけど。
不安だ。あー不安だ……よしアナ様に聞いてみよう。困ったことがあればいつでもとおっしゃっていたではないか。
声なら届くって言っていたがどうすれば、んーんー。
まずい……やり方が分からん。聞いておけば良かった。
試しに色々やってみるしかないな。
まずは、心の中で集中しながら
(アナ様、アナ様聞こえますか?アナ様聞こえますか?ルーベンです。聞こえていたら返事を、下さい。お願いします。)
シーン………ダメか。それなら。
正座しながら手を上げて、
「敬愛なる神。アナ様。どうか声を、頂戴下さい。」
(なんかやっていて恥ずかしい。)
それからも色々試してみたが、どれも成果なし、疲れ果てていると。声が聞こえてきた。
「久しぶりね。アナよ⭐︎それにしても、なんじゃあれは…敬愛なるって…ハハッフフッハハッ…お腹が痛いー。あー思い出しただけで…ハッハハハッフフッフフフフ。ドンドン!」
(あっ。アナ様だ。こっちは本気で悩んでるってのに。まったく)
「悪い悪い。ちょっとツボにな…ハハッ⭐︎」
「はぁー。でも声が届いて良かったです。」
「ん?届いておらんぞ。たまたまルーベンを見ておっただけじゃ⭐︎」
「えっ?、じゃ今までの行動は……」
「意味ないわね⭐︎あんな行動で神に声なんか届くはずが……ハハッ。………ププッ…明日が鑑定の儀だからと。心配してると思って久しぶりに話そうと…見てみたら…いきなりアナ様ぁー!!って。ハハッフフ⭐︎」
(あー。こんな神様だったっけ?んー?)
「でもありがとうございます。あれから5年経つのに、覚えてくれたから声を届けてくれたんですよね。」
「まぁね⭐︎私も心配していたし。たまにルーベンを見ていたのよ?それにゼノもルーベンは元気しとるか?って聞いてくるしね⭐︎」
「ありがとうございます。ゼノ様まで。懐かしいですね。元気にやってます。って伝えて下さい。」
「なんか私とゼノと反応が違うねー⭐︎」
(んー。前もなんか軽い神様だなぁってイメージだったけど……)
「あー。忘れてるか分からんが心の声ダダ漏れよ⭐︎」
「ハッ。そうだった。すみません。悪気はないです。心の声読まないで下さい。」
「普段は読まないわよ。ルーベンが面白いから読んだだけよ⭐︎それにルーベンの正直なところも良い部分だしね⭐︎」
「なんか照れます。ありがとうございます。」
(この子チョロいわ⭐︎)
「まぁ久しぶりだし話したいこともあるけど⭐︎神様ってみんな忙しいのよ。鑑定の儀のことはいいのかな?」
「あっ!そうでした。魔力量のことなんですけど。本当に大丈夫なんですか?流石に50000なんて数字が知れたら、どうなるか…心配で。」
「そうね。正直に言うと特に何もしてないわ⭐︎でもその魔力量がバレることはないわ⭐︎」
(えっ?何もしてない?)
「説明すると。この世界には武器•魔法適正、魔力量を解析して教えてくれる魔道具って物があるの。数は少ないけど、水晶で出来ていて、それに手をかざすと分かるようになっているわ。ルーベンは神の目の能力が成長して見れるようになったから分かるわよね?」
「はい。」
「その魔道具は神の目の能力よりも劣るわ⭐︎」
「そうですよね。神の力ですし。」
「そしてその魔道具で魔力量を測れるのは3桁までなの⭐︎つまりは999までね⭐︎」
「それなら水晶に映し出されるのは…100ですか?」
「そうよ。元々のルーベンが持つ魔力量が100。そして神の魔法の力が50000って所ね。だから明日の鑑定の儀では、その膨大な魔力量が知られることはないわ⭐︎」
「そうなんですね。安心しました。」
「そして雷属性も分かることはないから安心しなさい⭐︎あとは聞きたいことはある?もうあまり時間がないのだけれど⭐︎」
「そうなんですね。えーあとは、そうだ。闇魔法について聞きたいです。どうにも闇魔法が使えないのです。使える人にも会ったことありませんし。本にも闇魔法だけ載っていませんでした。」
「そうね⭐︎前にも話した通り闇魔法の適正がある人は稀だわ。属性別では闇属性の適正がある人が1番少ないわ。この世界に適正がある人は……そうね…およそ100人ほどかしら。そしてその中で闇魔法を扱えるのが2割ほどかしらね。闇魔法は魔法の中でも特別な魔法なの。闇魔法といっても全く同じ魔法はひとつもないわね⭐︎少し難しいのだけれど自分だけの闇属性の固有魔法みたいなものよ。だから闇魔法を理解して扱えるようになる者が少ないの。人それぞれだから本にも載ってないのはそのせいね⭐︎」
「………それなら…闇魔法を使えるかはわからないと?」
「いいえ⭐︎ルーベンにはあるじゃない。神の目が。成長すればもっと詳しく解析出来るようになるわ。そしたらルーベンが使える闇魔法も分かるようになるわね⭐︎」
「そうなんですね。良かったです。闇魔法の適正があるのに使えないのかと。よし頑張るぞー。」
「これは特別よ⭐︎神の目発動!!………これは…ふーん。そういう……面白い魔法ね。」
「えっ?まさか?」
「えぇ⭐︎私にもあるから神の目。つい知りたくて見ちゃいました。ルーベンの闇魔法。教えてほしい?」
「それは…そうですけど…(これがアナ様だよな)えーい。どんな、どんな闇魔法でしたか?」
「聞いて驚け!!その名も!!闇纏⭐︎!!」
「闇纏?」
「コンコン!!アナ様ーアナ様ー会議の時間ですよー。アナ様ー。あっいた。今日はちゃんと会議に出てもらいますからね。」
アナ様とは違う声が聞こえてくる。
(ん?誰だ?)
「あっ⭐︎まずいの。捕まったらかなりの時間拘束されることに……ルーベンすまぬが私はこれで…頑張るのじゃぞ⭐︎またのー⭐︎ドタバタドタバタ」
「あぁ!また逃げた!アナ様。逃げないで下さい。アナ様ー。ドタバタ」
シーン!!
フフ。うすうす分かっていたが、ダメ神だったか……ってまだまだ聞きたいことあったのにアナ様!アナ様ぁー。
闇魔法の説明…中途半端だし。どうやって神様に声を届けられるのか、それを先に聞いておけば良かった。
アナ様ぁーーーーーー!!




