表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第2章 ドライカの街②

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/193

第37話 光明

 

 引っ越しも無事に完了し、ご近所さんとなったアモ達。

 ベン爺も幸福亭の店長も呼んで、アートルド家で歓迎会なんかも開いた。

 早くドライカの街に慣れて、楽しく過ごせるようにと。

 

 

 

 それから、ひと月が経った。

 春も終わりを告げ、夏に入るこの季節。

 

 もちろん、ルーベンは訓練を継続していたが、変わった事がある。アモも一緒に訓練するようになった事だ。


 午前中の魔力の操作•制御の訓練。

 家の庭で2人で行う事が日課になっている。

 今まで母上が見に来る事はあまりなかったのだが、ほぼ毎日優しい視線を送り、訓練を覗いている。


 そしてアモが騎士団の訓練場を使う事を父上に許可を貰えた。僕と一緒という条件なので週に2回程だ。

 たまにペンスさんもニヤニヤしながら弓の稽古をつけてくれる。


 ひと月も経つと、アモの凄さが分かってくる。

 とにかく飲み込みが早い……今では魔力の操作•制御なんて僕より上手いんじゃないかと思う。細かい操作が得意なようだ。

 魔法の方も騎士団の人に教えて貰い、火と風の初級魔法を覚えていたし。


 よくよく考えたら、僕とはスペックが違う…僕は神様の力で能力が底上げされてるけど、その前の能力ではアモに負けているのだ。

 そう思う事にした………だって悔しいじゃないか、そう考えないと、やってられない。

 弓術だって僅か2回の稽古で僕の腕よりも、上がってしまった。流石は弓術Aの適正持ち。

 ペンスさんにも言われていたな…弓術を鍛えた方がいいと。



 あとは、アモは別で週に1度、ドライカ騎士団の治療士に教えを請う。父上の配慮で決定した事だ。

 そこでも、もの凄い速度で上達しているのだとか。


 あとは残りの空いた時間でルーカスさんの左腕の治す方法を図書館で調べたり、アモの母の病気の事も調べたり。

 まだ成果は上げられてないけど、2人で頑張るって決めたからね。諦めないで続けて行こうと思う。


 神様には…大賢者様が欠損した部位も治したとされる『かみ息吹いぶき』について聞いた所、将来アモが成長すれば覚えられる可能性もあるとの事。

 とにかく訓練あるのみだよね。


 そんな感じで1ヶ月が経った。

 そして今は2人で図書館に調べ物をしに来ている。


 アモは母上の病気関連の医療の本を真剣に読んでいた。

 わずか5歳で読む本ではないが、理解するのだから恐ろしい。実際他の人が見て驚いているしね。


 僕は今日、ルーカスさんの腕の件について、違うアプローチで調べ物をしていた。

 すると…思わずルーベンが声を上げる。


 「これだぁー!!」


 一斉に図書館にいた皆に視線を送られる。

 どこの世界でも図書館の使用方法は同じである。


 「すいません。」


 ルーベンは静かなトーンで、頭を下げた。

 するとアモが近づいて小さい声で聞いてくる。


 「何か見つけたの?」


 「ふふふ。そうだよ。説明したいから場所を変えようか。」

 

 何かを企む顔をするルーベンを見てアモは思うのだった。

 この顔、アンネさんに似ているなと。



 その後は、ルーベンの部屋で説明が行われる事になる。


 「え〜。良く集まってくれました。アモくん。」


 「はい。何か新しい発見があるとの事ですが…。」

 仕方ないから付き合ってあげるか…などと考えたアモであった。

 

 「将来アモが成長すれば回復魔法で治せると、僕はそう信じています。……そして僕が他の方法も探してはいましたが、どれも信憑性に欠けるものばかり、しかし今日新たな発見がありました。」

 ドンっ!!

 「それは……」


 いきなり机を叩き、少しビクッとなったアモだったが、ルーベンが何かを発しようとしている為。何も言わなかった。


 「ないなら作ればいいんです。」


 「何を?」


 「腕を!!!!!」


 アモは口を大きく開けて驚いた表情をしている。それもそうだ、腕を作るなんて発想がどうして生まれてこようか。


 「まず説明します。将来アモが回復魔法で治すとはいえ、正直すぐには無理でしょう。それはアモも分かっているはずです。だから他の方法を探していた。そこで僕は考えたんです。治るまで腕がないなら作ればいいと!!」


 自信満々の顔をしているルーベンであるが、大切な事をまだ話してはいない。


 「どうやって腕を作るのですか?」

 そう聞くのは当たり前だ。


 「まぁ落ち着いて下さい。アモは義手や義足は知っていますか?」

 

 「当たり前よ。わたしもパパも1度考えたわ。でもただ取り付けて支えるものばかり、操作性もなければ…その割には値段が高いし。だからすぐ諦めたわ。」


 「そこです。普通の義手ならその程度でしょう。だから僕達で魔道具の義手を作ればいいんです。」


 「魔道具の義手?」

 アモは首を傾げる。


 「そうです。この世界は魔力があります。魔力を流し込み動かせる義手があればと考えてはいました。しかし素材が分からない、そもそもそんな事が可能なのかと思っていましたが、今日読んだ本に、義手に的した素材が見つかりました。その前に水を……ゴクゴク。」


 「何でそんなに興奮しているのよ。」

 少し冷めた目で見始めるアモ。


 「興奮しますよ。だってこれが完成すれば魔道具の腕が出来るんですよ。改良すれば腕を刃に変形したり、ロケットパンチやビームなんかも放てるようになるかもしれません。ふふふ。男の浪漫ってやつです。それは興奮しますよ!!」


 「はぁ〜確かにそれが出来たら凄いわね。でもわたしのパパの腕をそんなにしないでくれる?普通でいいのよ普通で。」


 「ルーカスさんも是非にと、言うと思うのですが、まぁまずは義手の材料ですね。ちょっと待ってて下さい。ひとつは家にあるので。」

 ドタバタ。ドタバタ。


 そう言うとルーベンは急ぎ部屋を出て行ってしまった。

 一体何を作る気でいるのか、わたしが一緒に作らないと、とんでもない事になりそうだなと恐怖するアモであった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ