第34話 到着
〜神界〜
アナとゼノが話している。
「そう。ルーベンはキリトを倒す事にしたのね。⭐︎」
「そうじゃの。聞くまでもなく自分で答えを出しおったわ。それでキリトの件はどうじゃった?」
「それが…フロムの世界に逃げ込んだのが5年前、その後ガンダリアン魔国領に逃げ込んだ所までは分かったのだけれど。そこからの足取りが全く…隠れるのが上手いのか……ごめんなさい。そこからは何も分からなかったわ。⭐︎」
「いや仕方ない。それだけでも十分な情報じゃよ。確か魔族の支配する国じゃったかの?」
「そうよ。フロムにある3つの大国のひとつね。アスタリア王国•ベルンド帝国•ガンダリアン魔国領。その中で唯一、魔族だけの国家。確か魔族の王様、『魔王ディノン』が治めているわ。⭐︎」
「ふむ。ルーベンが村で戦ったのも魔族じゃったな。果たしてキリトは魔族と関係があるのか…。」
「考えても仕方ないわよ。私達、神は地上には直接的な関与は出来ないんだから、今はルーベンに強くなってもらいましょ。⭐︎」
「そうじゃな。さて今日は何を鍛えるか。」
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ドライカに帰還して1週間が経った。
あれから神様に連絡する方法も教えてもらった。
ゼノ様と僕は同じ魔力を持つ。ようは魔力の繋がりがあるのだ。あとはその魔力の繋がりを感じ取り声を届けるだけ。
1度、雷魔法を使った時にゼノ様を感じたのは、そういう理由があったのかと思った。
なのでアナ様と連絡したい場合も、ゼノ様に言えば繋がるという訳だ。
これで神様に、いつでも連絡出来るようになった僕はゼノ様に修行をつけてもらうのであった。
僕の1日はこうだ。
まず朝起きて、父上に剣の稽古をつけてもらう。
終わったら午前中は、魔力の操作•制御の訓練。
これはゼノ様に強く言われた事だ。雷魔法を扱えるようになる為に必要な事だと。
僕が初めて雷魔法を使った時は、発動時間に3分程かかり、魔力の操作•制御も、ろくに出来ずに放つだけだった。それでも威力は申し分ないのだが……
ゼノ様は言っていた…ちゃんと制御された雷魔法は、もっと凄いと。
力の一部で上手く出来ないのに、ゼノ様は本当に凄いんだって改めて思った。
ここまでは僕の日課だ。
午後は日によって予定が変わる。
本を読んだり、家の手伝いをしたり。
でも週に2度、昼過ぎから夕方まで、騎士団の訓練場で魔法の訓練を重点的に行う。訓練場を使う許可は父上に貰えた。
それにペンスさんに、訓練場で稽古をつけて貰う事もある。同じ土魔法を使う者同士、学ぶ事は多い。
あとはなんと言っても弓術だ。
僕にも弓術に適正はある。しかし魔法があるし、弓は別に練習しなくてもいいかなって思っていたが、ペンスさんの弓を見て考えが変わったからだ。
それに弓と僕の闇魔法って相性良いと思うんだよね。
まだ闇魔法は体の一部しか纏えないけど。
まぁ僕の1日はこんな感じで1日が終わる。
そんな感じで帰還して1週間。
今日は、なんと……アモ達がドライカに引っ越して来る日だ。
今僕達は、母上とドライカの西門にいる。
アモ達の引っ越し先は、父上と母上で何ヶ所か候補を選んでおいてくれたのだとか。
なので今日はアモ達を案内する為に西門で待っているのだが……なぜか母上がソワソワしているのが、気になる。
(きゃぁ〜まだかしら、ルーベンちゃんの将来のお嫁さん。『僕と一緒にドライカに来ないか。』キリッ!!そんな事ルーベンちゃんに言われたら来るしかないわよねぇ。ふふふ。)
「あっ!来たみたいですよ。母上。」
馬車から2人降りて来る。
声をかける前に、アモの父親が挨拶をする。
「初めまして。アモの父でルーカス•レーベンと申します。引っ越し先を見つけて頂いただけでなく今日は案内まで、ありがとうございます。」
「初めまして。ロキの妻、ルーベンの母のアンネ•アートルドと申します。お話しには聞いていました。娘さん思いの良い父親だと。これからは同じ街に住むのですから、何かあれば言ってくださいね。」
「ありがとうございます。ほら、アモも挨拶しなさい。」
(そういえばアモの父の名前初めて知ったな。
そして…なぜかアモは父ルーカスの後ろに隠れている。)
「アモ•レーベンです。よろしくお願いします。」
「よろしくね。アモちゃん。」
(やっぱり可愛い顔をしてるわ。久しぶりに会うからかしら。顔を赤くして照れちゃって。ルーベン、なんて声をかけるの?)
「お久しぶりです。ルーカスさん。それに久しぶりだね。元気だった?」
「なによ。元気に決まってるわ。ルーベンこそ約束覚えてるわよね。」
「もちろん。とりあえずドライカの街へようこそ。」
(きゃぁ〜〜〜なに?なんの約束?まさかもう結婚の約束してあるとか?)
クネクネしながら動く母アンネを見たルーカスは思った。
あぁ〜何か勘違いしているなと。




