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異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第1章 ドライカの街①

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第29話 神の力


 「一の魔法。かみいかづち。」


 ウィングの遥か上空。

 膨大な魔力の揺らぎ、そしてそれは落ちた。


 「ハハッ逃げやがった。早く追えブラッドウルフ!!ん?なんだこの魔力は?」

 

 その膨大な魔力が故に、発動と同時にウィングは気が付いた。上から何か来ると。

 

 あくまでも勘、次同じことを出来るかと言ったら分からない。

 ウィングは手を上に向けて魔力障壁を展開。

 するとウィングは光の奔流に飲み込まれた。



 ペンスは、土壁サンドウォールを全力展開。

 ロキもそこに滑り込むように入ってくる。



 すると…上空から極太の光が、落ちてくる……雷だと分かる人はいないだろう。色は金色に輝き、どこか神々しさも感じられた。


 「耳を塞いで。伏せて下さい。」


 「………なにあれ?」

 「ルー坊。何ですかこれぇ。」

 「ルーベン!!あとで……は」


 ドンッ!!ドゴォーン!!バリバリッ!!


 「キャーーーー。」


 音と爆風が収まるまで、みんな寄り添い合った。


 砂埃が舞っている。

 

 「ゴホッゴホッ。みんな無事か?」

 「わたしは口の中に砂が…ペッ!ペッ!」

 「私は、耳が少しやられましたね。ルー坊は?」


 「……すいません。僕はもう動けそうにありませんね。これが魔力切れですか。体が重い。眠りたい。」


 「ルーベン後で話しがあるからな!!」


 「はい。それより敵は?」


 「これで生きているとは思えないが、そうだな。ペンス、確認しに行くぞ。ルーベンはここで寝ていろ。すまないがルーベンを頼めるか?」


 「はい。わたしも魔力が少なくて回復魔法は唱えられませんけど。」


 「そういえば礼を言っていなかったな。あの時はありがとう。君のおかげで助かったよ。」


 「いえいえ。そんな。それよりも」


 「そうだな。ペンス行こう。」


 「はい。」




 光が落ちた中心はクレーターが出来ている。 

 砂埃も収まってきた。


 「これは?爪に牙か?」


 「おそらくここがブラッドウルフが居た場所でしょう。爪や牙には魔法耐性もあったんでしょうが、それ以外は何も残っちゃいませんよ。しかもこんなボロボロじゃ使い物になりませんよ。あっ。」


 「どうした?奴を見つけたか?」


 「いえ、すいません。この爪。この一本だけ、これなら使えますよ。」


 「全く。少し緊張感を持て。奴が…まぁ…無事ではないか……しかし本当に、この威力、範囲、凄まじいな。」


 「隊長でも知らなかったんですか?そりゃ隠したくもなりますよね。でもルー坊なら無闇に放つことはありませんよ。」


 「そうだな。」


 ロキは目の端で砂埃の揺らぎを捉えた。

 「ペンス!!」

 「はい!!」


 すぐに戦闘態勢に移行する。


 まだ砂埃で見えにくいが、ロキ達は急いでその場へ向かう。するとそこには倒れている奴がいた。


 「ゴホッゴホッ。なんですか?あれは?なんですか?魔力障壁も命の玉も防御魔道具も、そして手も足も……すべてあの魔法に持っていかれた。」


 そこには、所々黒く焦げ。両腕、そして右脚がなくなり、白衣の男であろう者が倒れていた。


 ロキとペンスは倒れている者に剣を向ける。


 「まさか、生きてるとは思わなかったが、丁度いい。死ぬ前に質問に答えてもらうぞ。目的はなんだ?魔物を使い村を襲って何を企む。それに1人では出来ないはず!他の仲間は?」


 「ハハッ。すぐ殺さなくていいんですか?甘いですね。私も聞きたい事があるんですヨ。あの魔法は?魔法と言っていいのか分かりませんが…あれは誰が?まさか貴方達のどちらかが……それはありませんね。」


 「質問に答えろ!!」


 「そういえば名乗っていませんでしたね。私はウィング。魔道具を作るのが得意でして……」


 するとウィングの胸にかかるペンダントのような物が光り始めた。


 「どうせ死ぬんです。それなら一緒に逝きましょうヨ。」


 「ペンス!!」

 「はい。」


 2人はウィングから急いで遠ざかった。すると

 

 「引っかかりましたね。貴方達はすぐに私を殺すべきだった。」


 ペンダントが赤く発光し、黒いモヤが出てきてウィングの全身を包んだ。


 「くそっ。逃がさん!!」


 気付いた時には遅く。ウィングは黒いモヤと共に姿を消したのであった。

 


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