第18話 驚愕
ロキ達先行部隊が魔物をひきつけ。
一方ルーベン達後方部隊はエナ村の門に迫ろうとしていた。
「ドライカ騎士団副隊長ペンスである!!援軍に参った。門を開けよ。」
「はい!!」
「よし。これまで良く耐えてくれた。もう大丈夫だ。医療班はすぐに怪我人の元へ。そこの者案内を頼む。あとは各自作戦通りに!!行くぞ!!……ルー坊行きますよ。」
「はい。ペンスさん。」
急ぎ被害の多い村の西側に向かった。
「倒しても倒しても数が減ってる気がしねぇ。みんな体力も集中力もなくなってきてる……休まず戦いっぱなしだ無理もねぇー。このままじゃ塀も崩され村の中に魔物がなだれ込むのも時間の………ん?あれは?」
1人の冒険者が見慣れない鎧を着た者を目に捉える。
「援軍です。ドライカ騎士団援軍に参りました。」
「ありがてぇ……が。しかし申し訳ない。ここが1番魔物が多いんだ5人程増えた所で……もう少し数を回してくれねぇか?」
「話しはあとです!!ルー坊!!」
「はい。ペンスさん!!」
『土壁!!』
2人とも地面に手をかざし魔法名を唱えた!!
ゴゴゴゴッ!!!
地面から土の壁が元々の塀の外側に出来上がっていく。
元の塀よりも頑丈で高さもある。
それを見ていた村人、冒険者達は驚いた。なによりもその長さに。しかも高さ厚さも申し分ない。
5メートルはあろうかと思う壁は、村の一辺を一斉に囲ったのだ。
子供も1人近くに居たのだが、そんな事は誰も気にも止めず、援軍に来た騎士を皆見つめるのであった。
少し時を遡る
村の西側に向かう最中。ルーベンはペンスにある事を提案する。
「ペンスさん。おそらく状況は最悪かと。着いたらすぐに土壁を唱えます。まずは村人の安全を確保しましょう。」
「それには私も賛成だが、範囲、高さ、厚さはどうする。中途半端な物だと逆効果になりかねん。」
「それは大丈夫です。父上はペンスさんと一緒にと言いましたが、ペンスさんにはこれから魔物と戦闘もあります。なので魔力は戦闘に使って下さい。」
「大丈夫って。ルー坊ひとりでか……どのぐらいを想定してるんですかい?」
「そうですね。高さは5メートル、厚さは……2メートル。長さは西側全部って感じで。ニコッ。」
「は?いや冗談は……ふざけるのは…や」
「ふざけていません!!父上と一緒で僕も出来る事しか言いませんよ?」
(隊長が口を濁し、隠そうとしていたから相当な魔力量だと想定していたが……そんな事出来るとしたら千や二千……人類での最高値をゆうに超えることになるぞ?)
「分かりましたよ。でも西側全部はやめときましょう。被害はここだけじゃないんです。」
「いえ。村すべてを今言った高さ厚さで囲います。大丈夫いけるはずです。」
「はぁ?………もう何も言いませんよ。分かりましたぜ。ルー坊を信じます。無理ならすぐ言ってくださいよ。」
「はい。」
時間は戻り
いつも発動するように、手を地面にかざす。
「土壁!!」
私は信じるとルー坊に言ったが、少しだけ疑ってもいた。
どんどん壁が出来上がっていく。
(…………うん。)
(確かに村の西側一帯を囲うと言ったが……本当にやってみせた。これは…予想を遥かに超えた。500メートルはあろう距離、これからのことを考えずに私の全魔力を使っても50メートルがやっとだろう。)
この時ペンスはルーベンの事を末恐ろしいと思うと同時に、ルーベンの事を良く知っているので、この力を持つのがルーベンで良かったと心から思うのだった。




