第15話 初めての医療
わたしは勇気を出して外に出た。
すると警備をしていた人に声をかけられる。
「どうしたんだい?危ないから子供は中にいなさい。」
「わたし……」
(言うんだ。言うんだ。)
「わたしも村の為に戦います。怪我人はどこにいますか?わたし回復魔法を使えます。お願いします。」
「なに?それは本当か?それなら……よし来なさい。案内する。」
こうして、わたしの戦いが幕をあけた。
名前 アモ•レーベン
種族 人族 5歳
武器 弓(A) E
魔法 火(C) E
風(C) E
光(S) D
魔力量 280/280
スキル なし
称号 なし
案内された場所。
いつもは村の集会に使っている建物だった。
「1番奥に先生がいる。ついてきなさい。」
「はい。」
中に入ると多くの怪我人が目に入る。
軽傷者らしく村の女性達が手当てをしている。
さらに奥に進むと。
そこには村で唯一のお医者さんをしている、おじいさんが怪我人を治療している姿が見えてきた。
村の人にも先生と呼ばれ、何度か、わたしも診てもらったことがある。
すると、ある光景がアモの目に入ってくる。
怪我人の太ももが抉られており、一目で重傷者だと分かる。
「先生。ある少女を連れて来ました。この子は回復魔法が使えます。怪我人を診たいとの事です。」
「はい。アモと言います。回復魔法を使えます。ここで治療を手伝いたいです。お願いします。」
「子供の来る所ではない。帰りなさい。」
先生は一瞬目を見開いたが、幼い姿のアモを見て断りを入れた。
「いやです。わたしもみんなと一緒に戦います。お願いします。」
一歩も引く事なくアモは先生の事を、力強い目で見つめる。
(ふっ。治療を戦うときたか。それに…この子の目。凄い決意を感じる。冗談で言っている訳ではないんだろうな。)
「そこまで言うなら、お願いするかの。猫の手も借りたい所じゃ!時間がおしい頼むぞアモ。ワシもサポートしよう。」
「はい。お願いします。」
「では、さっそくだが魔法の準備をしてくれ。この者の足の治療を再開する。」
(止血と消毒……完了。)
「よし。これなら…では頼んだぞアモよ。」
(果たしてこの子の力はどれほどか……噂には聞いていた。高い光属性の適正値と魔力量を持つと。おそらく人生で初めての治療だろう。医療には最悪の場合、死が付き纏う。この子はまだ若い。トラウマにだけはしちゃいかん。ワシも医者のはしくれ、光属性持ちとの治療は何度も経験しとる。)
「はい。スーッ。『ヒール』!!」
まばゆい白い光が傷口に収束していく。
(よし。今度はちゃんと発動した。)
「気を抜くではない!あと魔法の効果範囲も若干広く。」
「はい。」
〜半刻後〜
「ふ〜先生。どうでしょうか?」
「よし。これでひとまずこの者の治療は完了じゃ。ひと月もあれば変わらず動けるようになるだろうて。良く頑張ったの凄いぞアモよ。」
「冒険者も引退して、自分の足で歩けないと覚悟してました。ありがとうございます。先生。」
泣きながら、お礼の言葉を述べる冒険者。
「フム。礼を言うならこの子にしてやってくれんか?ワシはサポートしたに過ぎぬ。この子の力がなければお主の言った通りになっていたじゃろうて。」
「確かアモちゃんって言ったね?……本当にありがとう。ありがとう。ありがとう。本当に…感謝する。」
初めての治療行為。正直あまり記憶がない。
それ程に必死だったから。
そしてお礼を何度も言われた。
食堂で言われるお礼とは違う…なんか心が暖かくなる。
「いえ。そんな……わたしなんて必死で必死で先生のサポートがあったからで……でも良かったです。力になれて。」
「ホッホッ。」
それから何人もの怪我人を先生達と一緒に治療した。
早くこの戦いが終わることを願いながら。
※補足※
回復薬には、小•中•大とありますが、体力の回復ならびに主に切り傷、打撲、骨折等に効果があります。単純にそれぞれ効き目が違うと思ってください。なので傷の具合を自分で判断して飲む人が一般的です。
回復薬小•中なら冒険者はもちろん。一般の人でも所持してます。この時エナ村には回復薬小•中しかありませんでした。
ヒールの効果
体力の回復はしませんが、切り傷、打撲、骨折等の怪我はもちろん。魔法の効果で細胞を刺激して、肉を抉られても少しなら再生も可能です。手を生やしたりは出来ません。
命ある者なら人以外にも使用出来ます。
あとは、風邪なんかにも効果がありますね。
熟練度があがり魔法レベルが高ければ治療のスピード範囲が単純に増加します。怪我を一瞬で治すなんてことも出来るかもしれませんね。




