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異世界転生〜神の能力少しだけ使えます〜  作者: ★わくわく★
第1章 ドライカの街①

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プロローグ

 

 

 ある日の休日。

 鳥のさえずりで目を覚まし

 窓を開けると清々しい空気が部屋に入ってくる。

 

(スーッ!いい空気だ。)


 雲ひとつない青空が広がって、とてもいい1日が始まりそうな予感がした日だった。


 

 買い物をしに近くのスーパーに歩いて向かう最中に事件は起きた。交差点の反対側に親子が手を繋いで信号待ちをしていた。

 5歳ほどの女の子と母親が仲良く信号待ちしているどこにでもある光景。なんとなく微笑ましく見ていた。

 しかし突然、親子のすぐ後ろの空間にひびが入ったように見えた。


 「ん?なんだあれは。ひび?亀裂か?」


 一瞬、仕事疲れが溜まってるのかと思ったが…違う。

 何度見ても、確かにあれは亀裂が入ってる。

 それになんだか…どんどん広がっているように見える。

 とても嫌な予感がした。


 「おーい。そこの親子。後ろ見て!今すぐ離れるんだ」


 周りには自分と親子達しかいない。

 交差点の反対側から手を振って声をあげたが、親子は気がつかない。車が通り邪魔をする。

 

 こうなったら、無理矢理にでも渡って…そう決心した時、パリン!っと空間が割れた。

 同時に強い風が吹き荒れた。


 ビュー!!


 「きゃー!」

 「ママ!ママぁー!」


 親子が吹き飛ばされる。

 そして繋いでいた手が離れた。

 体重が軽い、子供だけが車道に飛ばされる。

 そして運悪く車が迫る……。


 

 考えるより先に体が動いていた。

 車道に飛ばされた子供を助けようと。

 そして飛び込んで手を伸ばす。

 目の前には迫り来る車!!


 「間に合え!届けぇーー。」


 キー!ドンっ!!

 

 あれ?体が…重い。…動かない。

 そうだ。子供は?あの親子は?無事なのか?

 無事ならいいな。そして意識がなくなった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「ハッ!」


 目を開けるとそこは白い空間だった。

 辺りを見渡しても終わりが見えないずっと白い空間が広がっていた。

 普通なら恐怖を抱きそうなものだが、なんだか心地いい場所で、自分でもこの場所にいることは納得していた。

 

 

 「俺…やっぱり…死んだのか…そうか、そうか…はは。」


 そこからは色んな事を考えていた。


 親子は無事だったのかな?

 それにしてもあの亀裂は?

 これから俺どうなるんだろうか。

 家族、友達のこと……。

 かなりの時間色んなことを考えていたと思う。

 すると突然声が聞こえてきた。


 「いないと思ったらまさか、ここにおったとは…探すのに時間がかかったわい…親子は無事じゃよ。ありがとうの。あの亀裂はワシら神々のせいじゃ。訳あって姿は見せられぬが声は届けられる。名乗るのが遅れたの。ワシは地球の神ゼノじゃ。」

 

 どこか神々しい声だと思ったら神様だった。

 驚いていると、神様が話を続ける。


 「あの亀裂は訳あっての。とある神の力が現世に影響を及ぼしたものじゃ。あのまま亀裂が広がると、とてつもない爆発が起きて町ひとつ吹き飛ぶところじゃった。いきなりのことで、なんとか爆発しないよう押さえ込むのが精一杯じゃった。すまんの。まだ若いというのに…それでなのじゃが。神々のせいで死んでしまったお主にはワシの力で出来ることをしようと思い探しておったという訳じゃ。どうじゃ?流石に元の姿に生き返らせることは出来んが、違う体に生まれ変わることは出来るぞ。」


 神様は急にもの凄い提案をしてきた。

 死んでしまったのなら特に断る理由もない。


 「いいのですか?それならぜひともお願いしたいのですが。」


 「もちろんじゃ。その為にお主の魂を探しておったのじゃが、だが想定していたよりも条件は変わってしまったの。実は今いるこの空間は、あの亀裂の中の空間なんじゃ。ここは神々の世界!いわゆる神界なんじゃが。普通なら死んだ魂は天へと昇り、みなひとつに集まり、混ざる。そしてまっさらになった魂はまた生を受けるのじゃが……あの亀裂のせいで、お主の魂は、神々の世界に迷い込んでしまったという訳じゃ。」


 (ん?急に難しい話しになったな。汗汗)


 「そうじゃの。ごく稀に神々の世界に迷い込んでしまう魂もあるにはあるのじゃが………ん?これはまさか!ワシの力の一部が?……ワシもこんなことは初めてじゃ。しかしのぉー……んーどうするかのー。」


 「あのー。なにがなんだか分からないのですが。」


 「すまぬ。すまぬ。ワシも驚いているのじゃよ。あの亀裂を押さえ込むのにワシはかなりの神の力を使ったのじゃ。その近くにいたのがお主じゃ。そしてお主の魂にその力の一部が混ざり合っているということだの。」


 「それはつまり?汗汗」


 「つまりは……お主は神の力、ゼノの力を一部得たということじゃ。それによりワシの管轄する地球には生き返れない。ワシは地球の神だからの。ワシの力を一部を持つお主は他の世界でしか生き返れないということじゃの。」


 「んー。つまりは地球以外の世界なら生き返れると。」


 「そういうことじゃ。それならあの世界にしようかの。………おーい。アナ!大事な話があるんじゃが!アナ!」


 そう言ったゼノは違う神様を呼んでいるのだろう。

 すると女の人の声が聞こえてくる。


 「なんですかぁ?ん?なんか変な魂があると思ったら…少しゼノの気配がするね?……ふぅーん。そういうことぉ⭐︎」


 (違う神様なのか?説明もないのに納得してるぞ。)


 「私はアナ。地球の神ゼノとは違う世界の神アナ。よろしくね。さっそくだけどゼノいいの?この子こっちに貰っても⭐︎」


 ゼノ様とアナ様が話し合っているな。

 今の一連の話しで、アナ様は何か軽いな、とそう感じた。


 「てば頼む。どうかこの子をアナの世界に生き返らせてやってくれないかの?お主もそれでいいか?」

 

 どうやら話し合いが終わったようだ。

 「はい。生き返れるなら。よろしくお願いします。」


 異世界での生活に胸を膨らませながら、転生が決まった瞬間であった。

 


 


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