表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 黒死
第三章 陰から影へ(知識編:月世界)
86/88

第二十七話 各種族の特徴

 鼻寅さんの太ももは、ソファーよりも弾力がある。

 掛かる重力で、やや沈み込んでしまうほど。


 絶対に鼻寅さんに言えないけどね……。


 ワサワサ、ワサワサ。


 鼻寅さんは僕の頭を撫でるのに夢中。

 もしかしたら、鼻寅さんは子供好きなのかもしれない。


 ひとしきり撫でた後、一度深呼吸。

 両手をソファーの上に置く。


「では、まずは基本知識から知っていきましょう」


「わかりました」


 鼻寅さんはやや前のめりになり、ローテーブルに右手を伸ばす。

 右手に取ったのは、『種族一覧』という本。


 僕が見えるように、膝の辺りで本を広げてくれている。

 パラパラとめくり、『種族について』と書かれたページを開いた。


「最初は、種族について話しますね」


「浸夜くんは……。確か、練人種でしたよね?」


「はい。そうみたいです」


 練人種がどんな種族なのか。

 まだよくわかんないけど。


「練人種は、代表的な種族の一つとされています。他には、剛人種・森人種・霊人種・天人種・龍人種・獣人種・鬼人種といった種族が存在するんです」


「なるほど。つまり、全部で八種族存在するというわけですね」


「そういうことです。まあ、現時点では……、ですけど」


「でも、練人種が代表的な種族っていうのはどういう経緯でそうなったんですか?」


「それは、各種族が誕生した順番によるものです」


 鼻寅さんがページをめくる。

 開いたページには、『一般種族と変異種族について』と書かれていた。


「というのも……。最初に誕生した種族とされるのが、練人種・剛人種・森人種・獣人種なんです。なので、代表的な種族とされているんです。更に、この種族たちを一まとめして『一般種族』と呼びます」


「因みに、その一般種族の異種族同士によって新たに生まれた種族が、霊人種・天人種・龍人種・鬼人種です。この種族たちは、『変異種族』と呼びます」


「そういう違いがあるんですね」


 種族の名前。

 各種族別の言い方はわかった。


 最初に誕生した一般種族。

 その後に誕生した変異種族。


 つまり、種族毎に誕生した順番が異なるのか。

 そして、全部で八種族存在する。


 今聞いた種族の中。

 聞いたことがあったのは、森人・獣人・天人・龍人・鬼人のみ。


 森人はエルフの漢字表記した言い方。

 エルフは耳が長いのが特徴的。


 この世界に転生した時に見たエルフのような女性。

 あの女性が森人種なのかも。


 ということは、森人種は空中に浮ける能力がある。

 もしくは、その女性の適性能力によるもの。


 そう考えるのが妥当だな。


 獣人はそのまま人間の姿をした獣。

 各動物の特徴を人間に宿しているはず。


 今の所、それっぽい人は見たことはない。

 けど、大体の姿は想像はつく。


 天人は天界に住む人間。

 確か、普通の人間よりも優れた存在とかだった。


 見た目の特徴はわからない。

 けど、多分天使のような姿をした人間なのかもしれない。


 龍人は龍化した人間。

 翼が生えてたり、硬い鱗を身につけてるはず。


 けど、龍みたいな姿をした人は見てない。

 もしかしたら、全く一緒ではない可能性もある。


 鬼人は鬼の姿をした人間。

 頭に角を生やしているのが特徴。


 そういえば、黒色の角が生えた男性が居た。

 あの男性が鬼人種なのかも。


 今予想できるのはここまで。

 残りの種族は全然想像ができない。


「あの、各種族の違いとかってあったりしますか? 例えば、見た目とか……」


「はい。もちろん存在しますよ。でも、見た目の違いに関しては、全種族にあるわけではありません」


「そう……ですか」


 そいうことは、普通に人間の見た目をしてる種族がいくつかあるということ。

 一体どの種族なのか……。


「見た目に違いがあるのは、森人種・獣人種・龍人種・鬼人種の四種族のみです」


「森人種の特徴は、なんと言っても長く尖った耳です。他の種族は耳が丸いので、見ただけで認識可能です」


「獣人種は、他の種族とは耳の位置が異なっており、頭の上辺りに存在します。それと、形状はそれぞれ異なりますが、後ろに尻尾が生えている……。と言われています」


「龍人種は、手の甲に六角形の鱗みたいな模様が浮き出ています。野緖は触ったことがないので定かではありませんが、意外と硬いらしいです」


「鬼人種は、頭に光沢がある角が生えています。女性は白色。男性は黒色の角で、光沢の色は人それぞれ違います」


「他の種族だと……。剛人種が、他の種族に比べてガタイがいい程度ですね」


「なるほど……」


 今鼻寅さんが説明してくれた種族の内。

 森人種・龍人種・鬼人種・剛人種。


 この四種族は、ちょうど見たことがある。

 龍人種の特徴は意外だったけど、大体は予想通り。


 そして、他の種族は普通の人間と大差ない姿。

 もちろん、練人種である僕も同じ。


 一つ気になることがあるとしたら……。

 獣人種を説明する時に言った、掠れるような言葉。


『〜と言われています』


 これは、自分自身は見たことがない。

 だから、正確かどうはわからない。

 ということだろう。


 だが、鼻寅さんは受付嬢として働いている。

 なら、当然多くの人たちと関わり合うはず。


 その鼻寅さんが見たことがない種族。

 これを気にならない方がおかしい。


 けど……。

 各種族の特徴は把握できた。

 今はそれだけで良しとしよう。


 もしかしたら。

 この後、獣人種について詳しく説明してくれるかもしれないし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ