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  作者: 黒死
第三章 陰から影へ(知識編:月世界)
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第十四話 予想外の展開

 あれから約三十分経過――。


 やっと冒険者組合に辿り着いた。


 なんでだろ……?

 なんかめっちゃ疲れた。


 いや、原因はわかってるんだけど。

 変な汗が身体中から噴き出ている。


 まあ、何はともあれ辿り着けて良かった。

 これで道にでも迷ったら洒落にならない。


 では、中に入るとしましょう。


 左側の扉に付いているドアノブを両手で持って引いた。


 ……おっも!


 なんだこれ?

 ビクともしないんですけど。


 え。

 なんでこんなに重いの?


 おかしいな。

 お店の扉は普通に開けれたのに……、ん?


 いや、もしかして……。


 僕は左手で扉をノックした。

 その音は、コンコンッという硬い音。


 あ〜、なるほどね。

 原因は、素材の違いだ。


 お店の扉は木製。

 対して、ここの扉はスチール製。


 言うまでもないけど、スチールの方が重い。

 だから重さに違いがあるんだ。


 更に、ここの扉はお店よりも大きい。

 そりゃあ重いはずだ。


 うん。

 納得、納得。


 でも、どうしよ。

 つまり、僕じゃ開けれないってことだよな?


 え……。

 よ、予想外すぎる。


 まさか目的地に辿り着けたのに、肝心の中に入ることができないなんて。


 けど、まだ手段がないわけじゃない。

 まだ試してないことが、一つだけある。


 それは……。


 ――今ここで、影の能力を使えるようになること。


 そうすれば、多分この扉を開けることができるはず。

 多分。


 まあ、今まで使えたことないけど。

 やってみよう。


 え〜と。

 能力を使ってた人といえば……。


 確か試験闘技場に行った時に戦っていた鎧男は、『炎纏(えんてい)』とか言ってたな。

 そしたら、持っていた剣を中心に炎を纏っていた。


 なら、あの鎧男の適性能力は炎。

 つまり、それを影の能力に応用したらいい。


 僕の場合は、多分『影纏(えいてい)』と言ったらいいんじゃないかな?

 もしかしたら違うかもしれないけど、やってみるに越したことはない。


 よし!

 やろう。


 とその前に……。

 関係あるかわからないけど、一応深呼吸しとこ。


 剣は……。

 持ってないから左手を突き出そう。


 うん。

 準備OK。


影纏(えいてい)


 そう言葉を発した。


 すると!

 なんと周囲の影が僕の左手に纏って……。


 纏って……、ない!

 失敗だ!


 考え方は間違ってないと思うんだけど。

 どうやら駄目みたい。


 他の何かが足りない。

 または、まだ備わってないのかも。


 とりあえず、今はまだ能力を使えない。

 なら、もう方法は残ってない。


 力づくで開けよう。

 それしかない。


 いっせーのーで!


 僕はドアノブを両手で持って、思いっきり引いた。

 正直、腕がもげてもいいとさえ思った。


 足を軸にし、全体重を掛けている。

 なのに、やっぱピクリとも動かん。


 ほんとなんでこんなに重いんだよ。

 子供でも簡単に開けれる構造にしておいてよ。


 なんか段々腹たってきた……。

 すると、次第に僕の周りが薄暗くなった。


 ん?

 雨雲の影響?


 いや、でもこんな急に暗くなるわけない。

 じゃあ、なんでだろう。


 何かとても大きな物が近くに居るような……。

 そう思いながら、一旦引っ張るのを辞め、右側から後ろを振り向いた。


 目に飛び込んできたのは足。

 もちろん足だけの生物ではない。


 僕が見える範囲内が全て足で埋め尽くされただけ。

 徐々に目線を上に向けると……。


 そこには、全身鎧に覆われた大男が立っていた。

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