閑話:とある神界やその他
別sideと別sideの話となっています。分かりにくかったらすみません。
sideとある神界
「今代の奈落神は苛烈ですな。」
「是。」
「神としての格が些か低いとはいえ、属性神4柱だけに留まらず裁定神や他の神々を滅してしまうとはな。」
「それだけじゃない、旧時代の北欧神達を配下にしている。まさに底知れぬ神だ。」
「我らとしては早急に対処したいところである…が、しかし」
「ああ、アレの奥方がヤバい。ヤバすぎる。」
「先走った奴が次元越えて滅されたばかりだからな。」
「是。」ガクガクブルブル
「…なるべく、衝突を避けよう。良いな?」
「ああ…」
「是。」
sideとある神界、終わり
sideゲームバランサー部門主任と他
「くっそ!」
ドン!ガシャン!
FFO運営会社のとある部署では1人の前髪が後退した男が自らのデスク周りの会社備品に当たり散らしていた。あまりにも頭に血が上っていたからか、とあるアニメの限定マグカップ(使用用)を叩き割ってしまった。更に髪が後退することになるだろう。
「主任が乱心されたぞ…」
「無理もないだろ。だって、周りのプレイヤーより遥かに逸脱したプレイヤーがゲームバランスを明らかに崩してるからってゲームの上位NPC達に手を加えただけじゃなくまだ実装する予定じゃなかった宗教戦争を解禁させて他のプレイヤーを差し向けたのに全て返り討ちにされちまったんだぞ?」
「普通に懲戒もんに手を出して成果はありませんでした!なんて上層部に報告出来るほどメンタルつよつよじゃないだろうし、というかストレスで髪が後退してるよな?そのうち、スキンヘッドになるんじゃないか?」
「そうなったら、勇士を募ってカツラをセットでプレゼントしよう。」
「勇者パーティ募集かよ。」
「気分はさながら厄介な中ボス戦だな。」
「攻撃スキルが主任にストレスを与えるとかだとストレスで倒すってことか、それなんて鬼畜ゲーだ?」
「R指定のバカゲーじゃないと売りに出せないな。絶対子供が真似して親や先生にしちまって大問題作になる。」
「近年稀になった体罰解禁の原因が主任とか笑えない。」
「お前ら、仕事もせずに随分と楽しそうに暇してるじゃないか?」
青筋をピク付かせる主任が後ろに立っていた。
「そんなに暇して」
プルルルル
「はい、こちらバランス部署です。え、はい。分かりました。お伝えしておきます。はい、はい。失礼します。主任、上層部が"すぐに来い"とのことです。」
「ぐ、分かった。…俺は出てくるから業務を怠るなよ!」
「…ナイスタイミング!上層部。」
「何様だアホ」
翌日
「なぁ、主任が問答無用で左遷されたってマジの話か?」
「マジの話じゃないか?新しい主任がもう来てるんだからさ」
「ということは、そういう話が前々からあったってことだよな?」
「多分な。」
「惜しい人を亡くしたぜ…」
「死んでないから。にしてもさ、主任の移動先の"S部署"って今まで聞いたことがあるか?俺、初めてそんな部署があることを知った。」
「俺も初耳だぞ。ま、他部署との交流があまりないから知らない部署があっても不思議ではないけどな。」
「そこの2人、私語も程々にしないと貴方達も左遷されるわよ?」
「申し訳ございません!」
「気をつけます!」
S部署
やせ細った男が大きな水槽の前でブツブツと何か口にしていた。
「新入りくん、戸惑う気持ちは、皆同じだ。だが、安心すると良い。君は、選ばれたのだ。光栄に思いなさい。」
「…」
「それでは、先輩達に、教えて、もらいなさい。」
「…」
「良い子だ、それでは私は行くよ。また後でね。」
「…」
大きな水槽には人を成したモノなど無く、鮮やかな色したなにかが蠢いていた。
side愚か者の末路、終わり
それでは、次回*˙︶˙*)ノ"




