やくにく
またまた不定期更新です。
「それで自力を強化してくれって言われたってなにをすれば良いのさ。」
「…我が神よ、なにか忘れてることはないのか?ランダムギフトボックスEXで手に入れたものの中になにか無かったか?最後の30個程の内訳を誰も聞かされてないから我が神しか知らんぞ。」
「んん?確か、触手尻尾の他には配下用スキルオーブ×100と配下用進化素材×1000となにかあったな?ちょっと確認してみるよ。」
「可能であれば配下用スキルオーブとか進化素材とかは早く提供してもらいたかったです。我が神よ。」
「すまんすまん、忘れてた。ほれ、受け取ってくれ。」
俺はインベントリから配下用スキルオーブと進化素材を出して渡した。
「むむ?我が神よ、進化素材の数が少なくないかのぉ?」
「ああ、リコリスの核に少し使っちまった。」
「…まぁ、よい。とりあえず、残った物で配下強化を進めるわい。」
「よろしく頼んだよ。さて、なにを手に入れたんだっけかな?」
俺はインベントリの中に入ってる物を確認した。そこにあったのは絢爛と輝く「超厳選!今は亡き上級神の極上肉10種セット」の文字だった。自己主張強いアイテム第2弾かよ…
「…」
「む?我が神よ、どうした?」
「すっごい厄いアイテムが入ってるんだけど…」
「…聞きたくありませんが、念の為になんの厄アイテムですか?」
「超厳選!今は亡き上級神の極上肉10種セット」
「は?」
「しかも、インベントリの中で絢爛と輝く文字で強い自己主張してる。」
「我が神よ。」
「なんだ?」
「ご武運を」ダッ
そう言い残して逃げ出そうとした7匹のマギ達を俺は触手尻尾で拘束する。マルタだけは搦手の空間魔法を使った触手尻尾2本でなんとか拘束出来た。
「やはり、打ち合わせなしのやっつけ本番ではダメでしたか…無念。」
「我が神よ、このようなことに空間魔法を使うなどと…!」
「ぬあああ、ぬちゃぬちゃきもちわるっ!」
「諦めるのじゃ…こうなっては風呂に入るしか無いのじゃ…不本意じゃが…」ぐで
「お前ら、考えること同じなんだな。呆れるわ。とりあえず、多数決しようぜ。この厄肉を食すべきか否か」
「当然、食すべきじゃろ」
「同じく」
「同じく」
「おなじく!」
「異議なし」
「正直、粘液やめてほしい」
「それな」
「ぬあああいえすいえすああああ」
「じゃあ、インベントリから出してみるか。…なんだこれ」
「「「「「「「…」」」」」」」
インベントリから出した厄肉セット…衝撃的な光景だった。
七色に光り輝く某宅配のクール便のように発泡スチロールの大型容器に入れられた腕、腕、腕、腕…しかも、親指だけを立ててサムズアップしてる腕が5本が容器から"こんにちは"している。それぞれ、違うけど歴戦の漢って感じの腕してる。
残りの部位はホルモン系かな?明らかに心臓バクバク動いてるけど新鮮なんだね!ってなるか!亡くなっとらんやん!めっちゃ生き生きしてる!
一応、原罪色の魔眼で視てみる。
商品説明 超お得!【神々の黄昏】ハッピーセット!歴戦の神々の腕や元気なハツやホルモンを欲張りセットに!
…視たことを後悔した。しかも、神々の黄昏を既に経験済み。ええ、マジかよ…。
「…どうしよう。」ちら
「はよ、腹に収めてしまえ我が神よ」
「陰ながら応援しておりますので、我が神」
「ちなみに」
「あ"ー!あ"ー!」
「聞きとうない!」
「北欧神話の神々の肉セット」
「あ"ー!なぜ言うんじゃい!!」
「道連れだよぉ」にやあ
「…我が神よ、早く食さねば腕から再生させるのでは?」
「ん?それなら俺が食う必要無くならね?」
「…」
「なんで黙る?」
「…我が神、気をしっかり持つんじゃぞ。」
「は、ぁ?」
ナニカに俺は口を無理やりこじ開けさせられて発しようと言葉を途中で中断された。
その存在を確認をしようとしたら、口内に侵入する感触。例えるなら吐き気が我慢出来なくて中々口から放水出来なくて手動マーライオンしようと自らの口に手を突っ込んだ時のような。酒飲みあるある。
つまり、今俺の口の中に第三者の手がねじ込まれている。下手人…え、え、え?!
北欧神話の神々の腕達がいつの間にか俺の近くに居た。速っ!というか、やっぱ生きてんじゃん!?俺は口から腕を吐き出そうとして身体が動かなくなっているのに気付いた。な、なんだこれぇ!?
状態異常無効なのにう、動けねぇ!そうこうしている内に1本目の腕が食道を通って胃に到着。く、食っちまった…!?いや、喰わさせられたか。
俺が勝手に腕を喰わさせられたことに少しモヤモヤしてる間にも残り4本の腕が順番待ちしていた。先頭にいる腕がなにかを手にしているのに気付いた。まさか、いや、あれは…ホルモンじゃねぇか!自由に身動き出来る腕と身動き出来ないホルモンのセットで俺に喰わせる…なんだかめっちゃおかしいことを考えてるが俺はまだ正気だ!
なぜか抗うことが出来ない俺はそれから全ての腕とホルモンの一行が口から侵入していく様を早く終わるのをただただ待った。最後の腕とハツが口から侵入して胃に到着した感覚を最後に今までうんともすんともしなかった身体が動けるようになりその場でヘソ天状態で寝っ転がった。その際に触手尻尾に捕まっていたマギ達がわーわー、ギャーギャー騒いでいたが無視だ!無視。
「はぁ…酷い目にあった。」
さすが、食してすぐには偽典権能にはならないからこのまま寝る。
「このまま寝る。おやすみ…」
例のアレをやっと消化出来ました。
オーディンは最高神ですし、フェンリルのお腹の中ですし、不老不死なので除外です。
10種ですが10柱の神々のお肉という意味ではありません。同じ神のそれぞれの部位が入ってるかも?
状態異常無効なのに動けなくなる。異常ではなければ良いのです。抜け道はあるものです。その辺は次回説明します。
それでは、次回*˙︶˙*)ノ"




