異形へ走り高跳び
ガチャは悪い文明ではありません。
「さて、ランダムスキルオーブとランダムギフトボックス開封の儀を行うか。」
「我が神よ、賭博が好きなのか?」
「いんや?くじ引き等は好きだがギャンブルは好きではない。ガチャ引くことは好きだが、散財する程では無い。」
「ほどほどが1番です。」
「その通りだな。」
俺はインベントリから丸い半透明なカプセルのランダムスキルオーブ×5、10cm×10cmの虹色の箱のランダムギフトボックスEX×50を取り出す。
「ん?ランダムギフトボックスの"EX"ってなんだ?」
「エクストラなどの略称ですね。例外や格外という意味です。」
「ちなみに、"ギフト"には2つの意味があります。贈り物と天賦の才能という。」
「んん?そうなるとランダムスキルオーブと効果がダブル場合もあるのか?」
「可能性はありますね。」
「ランク的にスキルオーブの方が下と考えた方が良いのぉ。わざわざ、EXなどと付けてるのじゃ期待して良いじゃろう。」
「ならランダムスキルオーブを使うよ。これってどうやって使うんだ?」
「両方とも潰すと、潰した者が使用したという判定になります。さぁ、我が神パパッと。」
「なら5個一気に潰すか。」
俺は重力魔法でランダムスキルオーブを潰す。カプセルが砕け散り、細かい粒子が俺に吸い込まれてる。
ぽーん!ランダムスキルオーブを使用しました。下位魔法スキル「闇魔法」を取得しました。下位魔法スキル「闇魔法」を掌握しました。
ぽーん!ランダムスキルオーブを使用しました。中位魔法スキル「暗黒魔法」を取得しました。中位魔法スキル「暗黒魔法」を掌握しました。
ぽーん!ランダムスキルオーブを使用しました。下位魔法スキル「火魔法」を取得しました。下位魔法スキル「火魔法」を掌握しました。
ぽーん!ランダムスキルオーブを使用しました。中位魔法スキル「炎魔法」を取得しました。中位魔法スキル「炎魔法」を掌握しました。
ぽーん!ランダムスキルオーブを使用しました。特殊魔法スキル「空間魔法」を掌握しました。特殊魔法スキル「空間魔法」が掌握されました。
取得した途端にMAXになるの本当に便利。
「火魔法」「闇魔法」「炎魔法」「暗黒魔法」「空間魔法」を取得したことをマグス達に伝えた。
「SPの節約オーブってとこじゃな。」
「その通りすぎて有難みがないな。」
「次に期待ですよ、我が神。」
「じゃあ、次は10個ずつな。」
また同じように重力魔法で圧し潰して粒子を吸収する。
ぽーん!ランダムギフトボックスEXを使用しました。種族スキル「神秘の毛並み」「魅惑の毛並み」「傾国の毛並み」「太陽の毛並み」「艶美の毛並み」「蠱惑の毛並み」「凄艶の毛並み」「魔性の毛並み」「注目の毛並み」「■■の毛並み」を取得しました。…計10の毛並みを統合し種族スキル「沈魚落雁閉月羞花」になりました。
は?全部種族スキルで○○の毛並みシリーズだったのも驚きだが、それらが全て統合されてなっがい中国語?みたいな熟語スキルになったのが1番の驚きだよ。
「むむ、我が神よなにやら毛並みの質が変わりすぎて居らんか?」
「我が神よ、不用意に今のその姿をメスの前にさらけ出すのは危険です。」
「マリン殿が腰砕けになっております故、1度マリン殿を奈落へ送還してください。」
「は?」
「はよせい、我が神よ。マリンも奥方の元へ行くことになるぞい。」
「はぁ、はぁ」
俺は息を荒げ、地面にぺたんと座っているマリンの色を視た。真っピンク。発情してんじゃん!なんで?なんで?
「我が神!いい加減に察しろ!今のお主の毛並みがメスを発情させているんじゃ!はよ、マリンを送還しろォ!!」
俺はマグスに叱られたことによって、やっとマリンを奈落へ送還した。
「ったく、理性で抑えておったマリンがギリギリ耐えてくれて良かったわい。」
「すまなかった。まさか、そんな効果の種族スキルだとは思わなかった。」
「我が神よ、一体どのような種族スキルを取得なさったのですか?」
「合計10の毛並みシリーズを取得したと思ったらいきなりスキルが統合されて沈魚落雁閉月羞花というのになった。このスキルは一体なんなんだ?」
「本来の意味は人間の美しさは人間にしか意味がなく、動植物には見向きもされない様を詠んでいるはずなのですが…」
「10の毛並みを覚えておらんのか?」
「ええと、確か…神秘、魅惑、傾国、太陽、艶美、蠱惑、凄艶、魔性、注目、あとは文字化けしていてわからない。」
「「「…」」」
「どうした?」
「神秘、太陽は問題ありません。ですが」
「問題は魅惑、傾国、艶美、蠱惑、凄艶、魔性、注目と文字化けが先程のことの原因だと思います。」
「どれも我が神の隠しステータス魅力で想像出来ないレベルで超強化されておるからメスの前に我が神がいることによって本能のままに動いてしまう事態に陥る。」
「俺、異性に警戒される「性獣」の称号所持者だぞ?」
「そんなもん、ほとんど意味無いわい」
「それに我が神の配下にそんな効果が効くとは思えません。」
「何か解決策はないか?」
「幻影魔法で誤魔化すか、もしくはそういう装備を手に入れるしかありませんね。」
「知ってるか?こういう時って物欲センサーというのが働くんだぜ?」
「なぁにを言うとるんじゃ、ほれ次開封せい。」
マグスに急かされかたちで、俺は次のランダムギフトボックス10個を圧し潰す。粒子を取り込み
ぽーん!ランダムギフトボックスEXを使用しました。種族種族スキル「石化の魔眼」「麻痺の魔眼」「劇毒の魔眼」「悪夢の魔眼」「凍結の魔眼」「停止の魔眼」「昏睡の魔眼」「浄化の魔眼」「六道の魔眼」「看破の魔眼」を取得しました。…計10の魔眼とオリジンスキル「魔力色の魔眼」を統合します。オリジンスキル「原罪色の魔眼」になりました。
今度は魔眼スキルか。しかもオリジンスキルも統合するとかやりすぎ。
「今度は眼に関するスキルを手に入れたってとこじゃな?」
「正確には魔眼詰め合わせセットとオリジンスキルの魔眼が統合されて「原罪色の魔眼」となった。」
「…また凄まじい魔眼を手に入れたのぉ。ほれ、今の我が神の変化じゃぞ」
マグスが鏡魔法で出現させた鏡で俺の顔を確認させてくれる。
そこには白目の部分が黒くなっていたのに今は、無数の大小さまざまな大きさの瞳が隙間なくバラバラに配置されていた。うん、これSAN値チェック入るタイプのアレだ。
「奥方の容姿に着実に近付いて行っておるのだ。何も心配はいらんじゃろ。」
「うむ、そうだよな。」
「ほれほれ、次開けてみぃ」
「ぐいぐい、押すけどどうした?」
「全部開封し終わったら色々と調べたいからのぉ」
「ほどほどにしてくれよな?」
「ふぉふぉふぉ、はよ開けい」
「もうめんどくさいから残り全部開封!」
俺は残り30個を一気に圧し潰した。
ぽーん!ランダムギフトボックスEXを使用しました。「超厳選!今は亡き上級神の極上肉10種セット」を獲得しました。インベントリに収納されてます。「配下用スキルオーブ×100」を獲得しました。インベントリに収納されてます。「配下用進化素材×1000」を獲得しました。インベントリに収納されてます。種族スキル「触手尻尾」を取得しました。「触手尻尾」が8本増えました。
「…」うねうね
「「「…」」」
「…」うねうね、ぎゅーぎゅー
「「「…」」」
「…」ぬちゃァ、くぱくぱ
「「「…」」」
「…なにか言えよ」ぎゅー
「…さて、儂は他の者達の様子でも見てくるわい」
「あ、マグス逃げるな!」
「追ってくるでないわい!メイジャンの方へ行け!」
「マグス、あとは任せましたよ。」
「マグス、あとで研究結果は共有しましょうね。」
「揃いも揃って儂を捨て駒にするとは!」
「大丈夫だよ。3匹とも何処にも行かせないから…」
俺はマグス、メイジャン、メイガスを触手尻尾3本ずつを操り絡めて捕まえる。
「ぬぉぉぉぉ!?気色悪い粘液を付けるでないわ!」
「我が神よ、これはあんまりです…よよよ。」
「こういうことは奥方様にしてください。」
「逃げようとするからだろ。ったく。」
それでは、次回*˙︶˙*)ノ"




