新たな道
かなり短いです。
最期の別れをしにそれぞれの魂が散っていく。満足したら勝手に冥界神の元に行くからあっちのことは良いだろう。問題はあの魂が死んだ女の方だな。パートナーの魂が泣いてるのがわかる。どうしたもんかね。んー…どうなるかわからないがやってみるか。
魂とはなにか?人それぞれ、宗教それぞれ違う答えがある。俺はその人の全てを記録したパソコンなどの補助記憶装置だと思う。通常、補助記憶装置の中の物を消したとしても本体の方が無事であれば大丈夫なはず。詳しくないからテキトーだが、"死んだ"なら蘇生すればいい。まだ冥界神の元に行ってないようだし。いや、冥界神もこの状態のは拾えない?ふむ。なら俺がこれからすることも黙認してくれる可能性があるか?
俺は女のパートナーの魂に接触する。
「今からその女の魂を蘇生させる。そのためにお前にも手伝ってもらう。」
〔魂を蘇生?私に手伝えることならなんでもします。私の最愛である彼女を救ってください!〕
「そうか。じゃあ、その女に必死になって呼びかけろ。底なし沼から引き揚げると思え。」
〔はい!〕
まず、やることは女の中に残っている魂をみつけないとな。「魔力完全掌握」「魔力色の魔眼」「魔力視」を併用する。まさか、「魔力完全掌握」の初使用がぶっつけ本番になるとはな。やれやれ。
おお?思い通りに魔力を扱える!今まで魔眼から魔力漏れていたのに漏らすこともない。こりゃ良い。
身体の機能はまだ生きてるな。「魔力讓渡」で流れが悪いとこを探してみるか。むむ。胸の辺りか?心臓ではない谷間のとこか。よし、捉えた。
魂を俺の魔力で包み込み「磁気嵐」で刺激する。
〔生きて!私の貴女は、私が愛した貴女はそんなに弱くない!生きなさい!死ぬ時は一緒だって誓ったじゃない!誓いを破るの?!私を裏切るなんて絶対に許さないわよ!生きることを諦めるな!〕
《生きることを諦めずに今復活するなら俺からお前達2人が共に居れるようにしてやるぞ。》
〔そ、それは本当に?!〕
《我は神だ。神が嘘を言ってどうする。出来ないことは言わない。さぁ、女よ。このまま別れも出来ずに冥界にも行けずにこのまま朽ち果てるつもりか?それともパートナーを悲しませるのが貴様の愛か?はン!軽く浅い情だな。》
「…」
《ほれ、なんとか申してみよ。そこに居るのはわかっている。》
〔え!〕
辛うじて魂の蘇生に成功した。だが、このままではまたすぐに死ぬ。あまり気乗りはしないが解決策はある。
「…愛した人を失った私に生きろ、なんて酷いわ。」
「はン!我の話を聞いてなかったな?"生きることを諦めなければ貴様達が共に居れるようにする"と我は言ったぞ。そして、我は神だ。悪魔ではないのだ。騙しはせん。」
「…どうすれば良いのよ?」
「なぁに、簡単だ。我と契約し眷属となれ。2人ともな。」
「…私の愛した人はもう」
「魂はまだ冥界神の元へは行っていない。ならまだ間に合う。それに冥界神も多目に見てくれるだろう。」
「わかったわ。契約しましょう。」
〔よろしくお願いします。〕
「ああ、"よろしく"」
「!」
〔!〕
「契約成立だ。さぁ、名を言え。」
「私はイピス」
〔私はイアンテ〕
「貴様達を我が眷属に迎える!」
ぽーん!芸術の国イピス&イアンテと契約し眷属にしました!ビー!ビー!イピス&イアンテをあなたの種族に近い種に転生させます。
ぽーん!イピス&イアンテの種族は「双星猫」になりました。
「え?え?」
「え?な、なにが…?」
眷属化したら光り輝き、光が消えると何故か2人が猫になっていた。
どこかから介入あったっぽいな。ま、困ることはないだろう。
「これからは我の眷属猫として頑張れよ。」
それでは、次回*˙︶˙*)ノ"




