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VRMMOで勝手気ままな魔猫になりました。  作者: きれいな紙片
デブ猫が三国イベントに
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閑話:愚か者の末路

ハーフリンクのその後です。

大猫にPKされ始まりの街の教会にリスポーンした途端に僕は神殿騎士に取り押さえられてロープで簀巻きにされて街の外に放り捨てられた。僕が一体何をしたと言うんだ!僕は立ち去ろうとしている神殿騎士に聞く。


「ま、待ってくれ!僕が一体どうしてこのようなことをされなくてはいけないのか教えてくれ!」と。だが、僕の口から"なにも発せられることがなかった"。必死に声を出そうとしても出るのはなにかを吐き出すような音。そうこうするうちに神殿騎士は去っていく。いつの間にか、僕に巻かれていたロープが無くなっていた。僕はばっちゃに助けてもらおうと街に入ろうとして、門番NPCに槍で足を刺し貫かれた。


「!!」


痛みはない。だが、警告もなく問答無用で門番に槍で刺されたことが衝撃だった。僕は門番を睨んだ。だが、次の瞬間には完全武装した衛兵達が街から出てきて円盾でシールドバッシュされて吹き飛ばれ追い討ちのようにハンマーで更に街から離れた位置に吹き飛ばれた。そうしていると衛兵の1人が僕に言った。


「カルマ値がそんな大幅に下がった極悪人を街に入れるわけに行かない。このまま去るなら追わぬ。だが、入ろうとするならお前を俺達は討伐する。」


なにを言われたかよく理解出来なかった。なにかの間違いだ!僕はなにもしていない!僕は立ち上がって1歩前に踏み出した。だが、足を弓矢で刺し貫かれてその場に縫い止められた。僕が視線を下した時。


「警告はしたぞ。」


とすぐそばで聞こえて、そちらに視線を向けた瞬間、僕は宙を飛んでいた。いや、下に僕の"首から下の身体"があった。そうか、僕は首を斬られ


そこで僕はリスポーンした。場所は僕が死んだ数歩後ろ。ちょうど僕のリスポーン前の身体がポリゴンを弾けさせた後を今の僕が見ていた。


「こちらに1歩でも踏み出せばまたお前の首をはねる。さぁ、どうする極悪人よ。」


衛兵に問われた僕は街とは別の方向へ逃げ出した。


猫を殺しただけで極悪人?このゲームはクソゲーか!!リアルならなんにもないのになんでゲームでリアル以上に悪く言われなきゃいけないんだよ!!ああ!これもあれも全部!!僕を見下し、僕の"声"に従わなかったあの大猫のせいだ!あいつがあいつが全て悪いのになんで僕だけこんな目に!あんまりだぁ!不公正だ!ズルい!ズルだ!…そうか!あいつは"チート"を使っていたんだ!そうと決まれば運営に通報してやる!はははっ、ざまぁみろ!クソ猫!





【お問い合わせ、ありがとうございます。

貴方からの通報内容について、




チート?そんなもんあるわけないだろアホくさ。証拠もなしに言いがかりで通報なんてイタズラで済まないぞ。よく考えろカス。】




は?どういうことだよ!!おっかしいだろ!?あのクソ猫は絶対にチートを使ってたぞ!僕に出来ないことをしてるのが証拠だろ!それに運営の癖に態度悪い!!くそくそくそ!こうなったら掲示板に悪評を書き込みまくってやる!…え?け、掲示板が開けない!?どう、どうして!




【貴方のカルマ値では掲示板を開くことが出来ません。服役をオススメします。】




ここでもカルマ値かよ!そんな数字で僕のなにがわかるんだ!ああ!くっそくそくそくそくそ!!!なにが服役だ!僕はなにもやってない!


「こんなところに居たのかい。」


聞き慣れた声が頭上からした。見上げた先に居たのは魔法の壺に乗ったばっちゃだ!やったこれで勝てる!ばっちゃ、助けて!僕は精一杯両腕を伸ばして助けてくれと表現する。


「はぁ、お前さん私の知識を悪用したらしいねぇ?」


え?僕は悪用なんてしてない!全て悪いのはあのクソ猫だ!


「お前さんがちょっかい出したのは神様とその眷属よ。私はお前さんが神様に挑むような勇敢さはないとは思っていたがあったのは蛮勇だったとはな。いやはや、私も歳かね?こんなクズに絆されるなんて。」


蛮勇は良い意味だろ!!


「お前さんのおかげで私はとある神から誓約(ギアス)を授かった。お前さんに与えた私の全てを剥奪するまで魔女としての力を9割使えないようにされたよ。これも私とお前さんが蒔いた種だ。刈り取るのも責任のうちだ。」


なんだ。ということはなにも出来ないただの無能なババアになったってことか?つっかえないな!!僕のために働けよ!


「…声が出なくてもお前さんの"言葉"はしっかりと私には届いてるよ。まず、お前さんに渡した護符を無効化させてもらおうか。"өчүрүү"」


なにごとか言ったババアの声によってババアにもらった護符が灰になった。なんてことをしてくれたんだ!!


「次にお前さんに教えたスキルと知識を"ажыратуу"」


また聞いた事のない言葉をババアが口にした。すると




【原初の■■■から伝授された全ての知識を剥奪されました。セカンドジョブが無くなりました。魔術スキル「呪術」が無くなりました。特殊スキル「■■■■■」が無くなりました。オリジンスキル「■■の■」が無くなりました。このオリジンスキルは永久に取得出来ません。種族スキル「■■■」「■■■■■■」「■■■■」が無くなりました。】




はぁぁぁ!?僕のスキルが!!だ、だけど、また取得すれば良いだけだ!


「なにをまた取得すると?」


それはスキルを…え


「知識のない者に素養がない者に取得は出来ないと私は教えたよ。お前さんは忘れちまったんだね。やれやれ」


そ、そんなぁ!この僕がなんでこんなことに…


「自分のケツは自分で拭ける歳だろ?なら後はお前さんの"番"だ。」


え?どういうこと?


「護符が壊れて、こんな森の深い場所に居たらどうなるかも忘れたのかい?はぁ」


僕は逃げることに夢中になりすぎて、どうやら森の奥の方に来ていたようだ。冷や汗を感じないゲームなのになぜか冷や汗をかいてる気がする僕は自分の顔の汗を拭う。べちゃあと手の甲につく汗…汗?おかしい。僕は頭上を見上げる。そこには大口を開けた大蛇が居た。


「完全に消化されるまでソイツの腹の中に居な。」


ババアの言葉を最後に僕は大蛇に丸呑みにされた。消化されるまでリスポーン出来ないようで大蛇の腹の中では身動きが取れないし今はイベント期間中だからログアウト出来れば一瞬なのに出来ない。家族にも強制ログアウトさせるなと、言ってあるから僕はこのまま大蛇の中で消化されるのをただただ待ってなくてはならない。


一体僕はどこで間違ったのだろうか?

極悪人になると掲示板開けません。悪人だと開けても文字化けした状態しか見えませんし書き込めません。小悪党だと書き込みが出来ません。という制限があります。


狩人パーティも神殿騎士に街の外まで運ばれますが、こっちは人数が人数なのでハンマーで遠くまで打ち上げられてから放置です。


犯罪者のリスポーン地点はどこか?敵性生命体がいない場所としか。セーフティエリアは一般のプレイヤー用なので。


魔女婆に誓約(ギアス)を授けた神は星ちゃんとは別の神です。星ちゃんがなにかする前に先に授けたという感じです。なぜか?星ちゃんがその程度で済ますと?ということです。


ハーフリンクを呑み込んだ大蛇はお仕置用モンスターです。だいたいゲーム内の1ヶ月くらい時間をかけて消化します。ですが、それだけではありません。消化されてる間、レベルダウンしていきます。Lv1までは下がりませんがだいぶ弱くなります。


狩人パーティの元にお仕置用モンスターは現れませんがなにも出来ないのでその辺のモンスターにカモられます。養分になっていってね!ということです。


それでは、次回*˙︶˙*)ノ"

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