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おやすみロンリー

作者: 朝永有

おやすみの前にちょっとだけ

部屋の隅に見えてしまったロンリー


週末も雨の予報

カゴから溢れる洗濯物

溜まってしまった日々の汚れを

洗い落としたかったのにな


今日は何を飲もうと

冷蔵庫の扉を開けた

オレンジ色の明かりだけが点いて

冷やすための音が鳴り響いた


こんな夜は少し洒落込みたいと

思ったのは今だから仕方ないか

手持ち無沙汰はなんか落ち着かなくて

目的もなく携帯の電源

点けていたんだ


体は疲れているのに

今日はなんだか眠れないような気がして

溜め息も聞こえない部屋で

こっちを見ないでくれないかロンリー

見ないようにしてるんだから


そうだ 思い出した

あのドラマを録画していたんだった

早回しをして見てみたけど

期待の割にはつまらなかった


もう 何もないな

夜更かししたところで

青い光を身にまといながら

少女は落ちてこない


いつもよりも少し熱い温度の

シャワーを浴びれば紛れるかな

その前にもう一度電源を点けて

お気に入りの猫の動画でも見ようか


頭で考えたところで

今日はやる気なんて起きそうな気配もない

このままベッドに潜り込んで

そんなところに隠れてないでロンリー

こっちに来たいんでしょ


誤魔化せないことはもう分かってる

カーテンを開けても見つからない ああ

そろそろお湯も沸いた頃だし

今日のことは今日のこととして

一度終わらせよう


おやすみをするその前に

温めた体を冷やさぬように毛布羽織って

溜め息も聞こえない部屋の

明かりを消して目をつぶるだけ

重くなっていく瞼


アラームのスイッチは切っておこう

時間は気にしないで眠りたい それもいいよね

おやすみの前にちょっとだけ

今夜は一緒に眠ろうかロンリー

明日がやってくる

読んでいただき、ありがとうございました。

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