第一話
「おぎゃああああ、おぎゃあああああああ」
と産声をあげてから30日程の日時が経過したが
未だにこの世界がどんな感じなのかあまりわからない
どうやら文明レヴェルも中世くらいのようだ。
でも、何故か言葉は分かる。これが言語系チート
というやつなのだろう、さて今自分が何をしているのかというと
当然魔法やら魔術やらののうんぬんかんぬんである。
我らが故郷日ノ本では、神道やら陰陽などの感じでどうのこうのらしいが
正直よくわからない。まあ多分西洋が元だろうし、案の定
マッマもパッパもヨーロッパ風のお顔である。
期待はできる
お手伝いさん
ロマンを込めて言えばメイドさんもいて俺のお世話もしてくれる。
おてつだ多分20代前半か10代後半くらい、
なかなかの美少女でパツキン補正も相まって、モデルさんみたいな感じである
実際こういう立場になってみると結構楽だが、自尊心が削れる。
のを通り越して、新たな性癖が目覚めてしまいそうで怖い。
とこんな感じのいかにも赤子という感じの毎日だが寝るだけなのも面白くない。
というのもメイドさんの監視体制が鉄壁で
母親と一緒にいる時以外はいつもそばにいるのだ。
そういうわけでメイドさんにはもうしわけないが、いつもの絵本の読み聞かせの本を
図書室?に直し、帰ってくるまでの僅かな時間を使い
周りを探索してみる。実は前々から気になっていたものがあるのだ。
近くにデッカイ本棚がある
それも今お目当ての、魔法に関する本もありそうだ。
何故この本棚に絵本を戻さないと思っていたが、
近くで見るとスゲーでけーな
俺が赤子であることを含めてもかなり大きく見える。
さて、早速見てみよう。
なるほど「魔術のすゝめ」「ゴリラでも分かる魔術」
みたいな明らかに入門編みたいな本もあれば、
「赤魔術の極意」というみたいな六法全書みたいな分厚いのが
いっぱいあったりもする。というかこの世界にもゴリラがいるのか、
地球でもゴリラの生態が明らかになったのはつい最近だと聞いたことがあるが
別の生物なのだろうか、調べてみたいものだ。
本の数も意外と多い、この家庭が裕福そうなのを加味しても、
前世の俺の実家のパソコンの電子書籍なみはある
印刷技術が高いのだろうか
生活魔術みたいなものがあるのだろうか。
調べていきたいところである