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姉弟戦争  作者: 雪水 湧多
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壊れ始めた心と体

僕は駆け出した。

向かう先はあの場所。掘り返すんだ。あいつを。

僕は一心不乱に駆け出し足を動かす。あまり運動できていないからかすぐに息を切らしたが、なんとか動かす。落ちる雫が風に紛れて地に落ちる。

そんなこと気にしていなかった。

僕は小さな可能性をかけて走るだけ。

希望はない。

その時、何かが壊れた感じがした。

時刻は午前0時を少し回ったぐらいのことだった。


僕は変わらずストレスを感じつつ生活してる。それでも、先のことを考えるようになった。どうしたらこの先の人生を楽しめるのか。いっそ、何もかも受け入れてされることすべてが自分に対して良い事と思い込んでみるか?いや、それではただ都合のいい奴じゃないか、例を出せばパシリを受けてもそれを友達だからなんて思いたくない。自分の意思が無い。

...なんて考えながら生活している。

そんなある日。

まぁ、いつも通りにリビングで。

「空」

「何?」

「学校行った?」

「行ってない」

「なんで」

「行きたく無い」

「甘えんなよ、自分が選んだ学校だろうが!」

「...」

だからなんだよ、僕の勝手だろ。他人の人生に口出しするなよ。

「お前は私の汚点なんだよ!存在してるのが嫌なんだよ!」

「...」

わぁ、なんか人として否定されたなぁ。

もういいや、死ねばよくね?

みんな、僕に対して無視しないなら死ねばよくね?

あー、でも死ぬの痛いだろうな。

消えることできないかな?

スーって。

なんて、思っていると強烈な痛みが鳩尾に走り体がグラつく。倒れはしないけど、立っているのが辛くなる。さらに股間に追い打ちが来る。

「なんとか言えよ!うんとかすんとか!」

「すん」

ヤケで喧嘩を売る。腹いせでぶつかり合うのもいいかもしれないな。

「はぁ?」

どうやら買ったらしい。

「お前、喧嘩売ってるの?」

眉間にしわを寄せて睨んでる。そんなにしわ寄せると将来しわが残るよ?

「いや、別にうんとかすんとかって言ったから理にかなってるよ」

「チッ!」

大きな舌打ち。

「だいたいお前何?イラつくんだよ、お前の仕草、言動、顔、存在から全部イラつくんだよ!どっか行けよ!この、クソムシニート!」

「...」

この次は大体予想できる。

話し合い(一方的な物理)。

だから、とりあえず姉が治るまで放っておくのが一番。よし、そうなれば戦線離脱。

「どこ行くんだよ、逃げんなよ」

「...」

「チッ」

外に出る。向かうはコンビニ。流石に外では怒れないだろ。と言うかなんだよ親ズラしやがって。あの人は僕のなんだよ。保護者なの?

コンビニは適当に見て帰った。姉は追ってこなかった。


夕方になり親が帰って来る頃に自分も帰る。

親が帰ってる状態を狙う。なぜか、親の前では怒れない姉である。まさに虎の威を借る狐。

もしも残業の日なら最悪である。

幸い、問題なく親が帰ってきている。ちなみに母親。それから一時間後に父親が帰ってくる。

母親が帰った時点で僕も帰っているが、姉は怒らず無言の威圧を繰り出してくる。

そんな中、父親が夕飯の時に爆弾を投下した。

「あのな、俺には隠し子がいるんだ」

「...」

あっそう。今更僕が知って何になるんだって思うと驚けないな。

「はっ?何言ってるの?」

「...」

母親は知っていたようだ。

「隠し子って言っても、お前らに隠してるだけでお前らの母さんと同じ母親だから」

「「「...」」」」

なぜ隠していたのか、聞こうじゃないか。

「実はその子には、その、あれだ。障害というか、なんというか...まぁ、空。お前と同じだ」

「はっ?」

障害...というか、表現しづらい僕のことといえばアレだ。

「ノイズが見えるんだってよ」

うん、やっぱり。ノイズだった。

「なんだ、空と同じ仮病かよ。びっくりさせないでよ」

「「...」」

仮病じゃないわ!信じてもらえないんだよ!

「それだけじゃないんだ、お前らは共感覚って知ってるか?」

共感覚。

簡単に言えば五感が共有されてしまっている人。詳しく言えば、ある特定の刺激に対して五感の中でまた特殊な反応を示してしまう。

例えば、声。声は通常耳しか感じないが、目で色として捉えてしまう。その人がどんな感情なのかが色でわかる。嘘をついたのかというがわかってしまったりする。共感覚はゲームで出てきたから、興味があってそれから覚えてしまっていた。

「共感覚については、自分で調べてくれ」

「で、その子がどうしたの?」

「...」

母親は黙ったままだ。きっとこの話の内容を知っているのだろう。

「家に来ることになってる。今日。9時ごろに」

「それって家で暮らすってこと?」

「そうなるな」

「...」

「ふぅ」

面倒ごとが増えた。

「ねぇ、その子って男?女?」

「男だ」

「歳は?」

「春の一つ下、空の一つ上」

「へー」

あっ、このアホ姉奴隷にする気満々だ。顔が笑ってるよ。


約束の時間。

ピーンポーン。

チャイムが鳴り響く。

「はーい」

姉は普段行かないが、今日は自分から玄関へ向かって行った。

ガチャリ

「こんばんは、姉さん」

そこにいたのは、僕ら姉弟に良く似た少年、いや青年。

「こんばんは、弟」

「「こんばんは」」

あっ、姉の顔が崩れている。奴隷より、愛でるほうに行くらしい。

「そうだ、弟」

「空」

「そうだった、そうだった。空」

「何?夕日ゆうひ兄さん」

「空はさぁ、出来損ないだよね」

「...そうだよ。出来損ないだよ」

その通り、人として出来損ない。

というか、僕の存在意義いきなり初対面の兄に消されたよ。普通にショック。共感覚があるから今のもなにか感じ取られたのか?まぁ、いいやどうでも。

兄については無視して、ずっとファンタジーもののアニメを鑑賞していた。無視した理由はちゃんとある。いきなりだったが、家族は家族。初対面より慣れ親しんだように接する方がいいだろうという見解。だけど

「空!何見てるんだ!夕日とちゃんと話しなさい!」

「おい、クソムシ!夕日を見習えよ」

「...空、夕日と話しなさい」

「空はちゃんと考えてるよ、それを実行してるだけだから大丈夫」

思考を読まれたか?こいつに?出会ったばかりの兄に?用心しなくては...

「夕日、でもなぁ。話さなければわからないこともあるだろ」

僕の頭の中の温度が上がってきた。

「クソニート、言うこと聞けよ」

...姉が言うと温度が上がりやすいな。沸騰し始めた。

「わかったよ、夕日兄さん。ノイズって本当?」

「本当だよ、みんなには信じてもらえなくて大変だけどね。空こそ本当に見えてるの?」

「見えてるよ、邪魔だよ。正直。病院行っても治る見込みないし」

「大変だよね。みんなに信じてもらえないって」

なんて、話をしていたが。内心怒っている。

それと同時に嫉妬していた。兄がまた出来過ぎなのだから。運動神経は姉を男にした感じ。

頭もキレる。それに、共感覚とノイズ。

僕の存在意義無し。

僕は兄との会話を終え、身支度をして寝るが寝たふり。今日のことが頭に浮かんで泣けて来る。

...そうだ、馬鹿なことだけど魔術なんてやってみようかな?アニメでやってたし。等価交換だっけ?あの、錬金術って。あれ興味あるんだよね。あっ、どうせなら魔術ぽくカラスを使おう。なら、埋めたカラスがいるじゃないか。

僕の寿命と交換でカラスの使い魔を作ろう。

そして、その後兄を殺して、姉を殺して。

復讐だ。

新キャラ登場。さて、この先どうなることやら。

多分次は、幻殺少女書きます。

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