発見され押収された少年の日記(1)
救いはない。だから、希望も夢もない。
理想がない。
また一つ人として大切な物を失った。
きっとこのまま僕は自殺衝動に駆られる。
救われもしないからきっと、止めたところでもう遅い。取り返しのつかない方法で死ぬのかな?まぁ、どうせこんなロクデモナイ人生なんだからいいよね。誰かのためにって思っていた人生が周りからすれば自分のために生きていたように見えていた人生なんだから。誰にも理解されず、分かち合いなんてもってのほか。だって救いはない。周りの人たちに善を尽くして、代わりにもらったのは苦。善なんてもらえない。それでもいつかはって思っていたけど結局最後までもらえなかった。体が保たなくなっても、周りは善を欲しがるがために苦を僕にもたらした。最後くらいはみんなが望むけど望まない形にして終わらせようと思う。
最後くらいは笑ってみたかった。
控えめに言って運が悪い。
ストレートに言って人生最低。
生きているのが辛い。苦しい。
食べ物の味も、飲み物の味もわからない。無機質な物をひたすら食べているようで気分が悪くなる。
笑っている人や幸福な人を見ていると不思議に思って仕方ない。正直今はプラスのものがわからない。理解できない。愛、安心、楽、笑、幸、生...これらのほとんどが理解できない。
自分がそれらを持つと不安になりてばなしたくなる。周りがそれらを持つと更に苦を与えてくる。偶然なのか、わからないけど必ずそう。
いつもそう、僕がプラスになると周りはマイナスに僕を叩き落とす。
先が見えない。多分一年以内に僕は死ぬ。
どんな形であれ、僕は死ぬ。
今回自殺しなくても、交通事故やらなんやらで死ぬ。
ストロークの話をしよう。
人はストロークが無ければ生きていけない。
プラス、マイナスのどちらかを他人からもらって生きている。俺は一時期ストロークを誰からももらわなかった。じゃあどうしたか、自分で自分にストロークをあげていた。疲れるけど、これは生きるため。プラスもマイナスも自分にあげて、疲れるけどそれなりの生活ができていたと思う。それでもずっとあげているせいで疲れが取れないからやめた。そしたら、周りはまたマイナスを振りかざした。その時思った。
僕にプラスは一生もらえないのだと。
この時点でわかっただろうが、俺は人生が詰んでいる。心が折れ、体が悲鳴をあげ崩れても俺達は救われない。救われようとすると周りが否定。根性論を持ち込む奴もいた。崩れる前なら使えたかもしれないが崩れていては使えないのに振りかざす。俺にはもう無理なのだ。
決め付けているなんて思う人も多いだろうが、意識が一回切れているのに決め付けているなんてありえない。心が折れている証拠であり、体が悲鳴をあげ崩れた動かない証拠。何が逃げなんでしょうか?わかりません。迷惑?かけているのはどちらですか?我慢している?我慢しているのはどちらですか?正直返して欲しい。
我慢、迷惑してきた時間を。
今までの時間を。
返せ
こんなことを言っても返ってこない。
だって本人達は自覚がないから。
迷惑、我慢させている自覚がないから。
人は傷つけて、傷を受ける。
今日はここまでにしよう...疲れた。
短いのは仕方ない。日記だから。
と、自分に言い聞かせて次の話。




